1─3月期実質GDP、4四半期ぶりマイナス 先行き米関税の影響注意=内閣府
5月16日、 内閣府が発表した1─3月期実質国内総生産(GDP)1次速報は前期比マイナス0.2%、年率換算でマイナス0.7%となった。都内で2024年11月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
(ロイター)
[東京 16日 ロイター] - 内閣府が16日発表した2025年1─3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)が前期から0.2%減り、4四半期ぶりのマイナスとなった。身近なモノの価格上昇が人々の節約志向を強め、個人消費が振るわなかった。年率換算では0.7%減だった。先行きはけん引役不在の中、米国の通商政策による下振れリスクに注意する必要があるとの指摘が出ている。
ロイターがまとめた民間調査機関15社の予測によると、1─3月期実質GDPの予測中央値は前期比0.1%減、年率換算で0.2%のマイナス成長だった。
GDPの過半を占める個人消費は前期比0.04%増。4四半期連続でプラスとなったものの、伸び率は小幅にとどまった。食料品などがマイナスとなった一方、外食やゲーム・玩具などがプラスに寄与した。
個人消費とともに内需の柱となる企業の設備投資は同1.4%増。こちらも4四半期連続プラスとなった。研究開発やソフトウェアなどへの投資がけん引した。
民間住宅は同1.2%増で2四半期ぶりプラス。改正建築物省エネ法・建築基準法施行前の駆け込み需要もあって増加した。公共投資は0.4%減で3四半期連続マイナスだった。
内需寄与度はプラス0.7%で2四半期ぶりプラス。外需寄与度はマイナス0.8%と、2四半期ぶりマイナスとなった。輸出が4四半期ぶりに減少した。自動車の輸出が増加したものの、知的財産権の使用料や研究開発サービスが減少に影響した。
国内の総合的な物価動向を示すGDPデフレーター(原系列)は前年同期比3.3%上昇。上昇幅は2024年10─12月期の2.9%から拡大した。
雇用者報酬(実質)は前年同期比プラス1.0%と、24年10─12月期のプラス3.2%から縮小した。
24年度の実質GDPはプラス0.8%と、4年連続のプラスとなった。
<先行き、けん引役不在>
4─6月期の実質GDP成長率(前期比年率)はプラスに回復するとの見方が出ている。日本経済研究センターが14日に発表したエコノミスト予測「ESPフォーキャスト」の5月調査(回答期間4月25日─5月8日)によると、4─6月期は0.26%増となっている。
大和証券の末広徹チーフエコノミストは「足元の円安圧力の弱まりや、原油価格の下落を踏まえると年後半には交易条件が改善してくる可能性が高い」と指摘。「実質賃金は改善していく公算であり、個人消費は底堅く推移するだろう。総じて日本経済は良くも悪くも『ほぼゼロ成長』の推移が続きそうだ」と話す。
一方、農林中金総合研究所の南武志・理事研究員も「4─6月期はマイナス成長は脱するかもしれないが、けん引役不在が続く」と指摘。トランプ関税による日本経済の不確実性は大きく、設備投資、輸出、個人消費にも下押し圧力が継続する、との見方を示す。
赤沢亮正経済再生相は16日公表した談話で、米国の関税措置について「引き続き見直しを強く求めるとともに、影響を受ける企業への資金繰りをはじめとした支援の強化など、必要な施策に万全を期す」と説明。合わせて国民の所得向上と経済全体の生産性向上を目指した政策を推進するとした。


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