[ワシントン 24日 ロイター] - 米当局者らによると、ティラーソン国務長官やマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)など外交政策を担う米政権幹部は、主要政策を巡る政権内の意見対立やトランプ大統領と政権スタッフによる職務への干渉に不満を募らせている。

当局者らによると、政権内では米国が従来通り国際社会で主導的役割を果たすことを求める国際派とトランプ氏が掲げる「米国第一主義」の推進派との対立が鮮明になっており、外交や情報担当の政権幹部を疲弊させている。

1人の関係者によると、ティラーソン氏は友人らに対し、職務を1年間継続できれば運がいいほうだと漏らしたという。また、2人の当局者らは、マクマスター氏が主要政策を巡るホワイトハウス内の混乱や無秩序な状態に苛立ちを示したと明らかにした。

事情に詳しい関係筋1人はロイターに対し、ティラーソン氏は「自主性や独立性、国務省を管理する権限を認められず、従来通りの職務を果たせないことを極めて心外と感じている」と指摘。

同筋は、長官が辞任する可能性については何も聞いていないとしながらも、「状況が改善する兆しはなく、むしろ悪化している兆候さえある」と述べた。

国務省のハモンド報道官は、ティラーソン氏が辞任を検討している可能性を否定した。

ティラーソン氏にとっては、米政権が前週に、イランが2015年に欧米など6カ国と結んだ核合意を順守しているとの判断を示したことは政治的勝利となったが、別の当局者によると、トランプ氏やバノン首席戦略官兼上級顧問などがこの判断を批判したことに気を悪くしたという。

また、サウジアラビアなどアラブ諸国がカタールと断交した問題で、ティラーソン氏はカタールに対する封鎖を解除するようアラブ諸国に求め、問題解決に双方が責任を果たす必要性を訴えた。その発言から90分も経たないうちにトランプ氏はカタールが「高いレベルで」テロを支援していると主張し、アラブ諸国による断交の準備に加担したことを示唆、緊張緩和への取り組みに水をさした。

一方、国家安全保障担当の高官らによると、マクマスター氏はロシアのプーチン大統領に対して強硬姿勢を取るよう進言したことが聞き入れられなかったことに失望。また、関係者によると、アフガニスタンへの米軍増派を巡る議論が長引いていることにも懸念を示している。