[ドルトムント(ドイツ) 12日 ロイター] - ドイツのメルケル首相が12日、4期目をかけたドイツ連邦議会(下院)選挙に向け、ドルトムントで選挙戦を開始した。9月24日の選挙当日まで、国内で50回の集会を予定している。

世論調査では、メルケル首相の支持率は他の候補を大きく上回っているが、メルケル氏は党内や支持者の間で広がる慢心を警戒している。

自身が率いるキリスト教民主同盟(CDU)が経済の安定を公約に掲げる中、メルケル氏はドルトムントでの集会で、自動車業界への信頼を失墜させたとして業界幹部を強く批判。「自動車業界が失った信頼は自動車業界しか取り戻せない。『業界』とは企業幹部のことだ」と述べ、幹部らに誠実な対応を要請した。

自動車業界はドイツ最大の輸出部門であり、約80万人の雇用を担っている。

メルケル氏は自動車業界幹部を批判することで、同業界に革新を促したい考え。

メルケル氏はまた、欧州に電気自動車の割当制度を導入するという社会民主党(SPD)のシュルツ党首の提案について「考え抜かれた制度とは思わない」と拒否。

代わりに、自動車業界の電気自動車生産への移行を支援する、より大局的な戦略の必要性を訴え、「迅速な革新が必要。企業だけで対応できない場合は政府が企業を後押しすべきだ」と語った。

メルケル政権は、大手自動車メーカーとの関係が過度に親密で、排気ガス汚染の取り締まりが十分でないとの批判にさらされてきた。

メルケル氏は集会で「われわれはディーゼル車もガソリン車も必要だが、同時に新技術への急速な移行もしなければならない」と語った。

9月の選挙ではメルケル氏と保守系与党の勝利が見込まれている。10日発表のインフラテスト・ディマップの世論調査によると、メルケル氏の支持率は59%と、前月から10ポイント低下したが、SPDのシュルツ党首の支持率も4ポイント低下し、33%だった。