[国連/ワシントン 23日 ロイター] - 日米通商交渉が、土壇場で難航している。両国首脳は今週、ニューヨークで開催されている国連総会に合わせた会談で、8月の大枠合意を受けた協定文書への署名を目指しているが、関係筋によると、日本側が自動車・自動車部品に新たな関税を導入しないよう米政権に確約を求めたことから遅れる可能性が出ている。

安倍晋三首相とトランプ米大統領が8月に原則合意した日米の通商交渉では、米農業セクターによる日本市場へのアクセス拡大や、工業品の関税を相互に引き下げることが盛り込まれている。

ただ、米国が日本製の自動車に課している関税や、自動車セクターに関する貿易ルールの変更は含まれていない。

トランプ大統領はこれまでのところ、日本や欧州の自動車や部品に最大25%の関税を課すという警告を実行に移していない。

米ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙はこれより先、トランプ氏が日本車に関税を導入した場合、米国が通商協定から受ける恩恵を失効させる「サンセット条項」を文書に盛り込むことを日本が求めていると報じた。

日本の外務省報道官は、9月末までの通商合意を依然として目指しているとし、未解決の問題に対処する時間はまだあるとの見解を示した。

茂木敏充外相は23日夕、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とニューヨークで会談した。茂木外相は記者団に対し、「日米貿易協定について、きょうで交渉は全て終わった」と述べ、25日に予定する首脳会談では「良いセレモニーができる」との認識を示した。

茂木外相によると、きょうの会談は共同声明などで詰めの作業を行っていたという。首脳会談で協定文書への署名が行われるかとの質問に対しては、「膨大な作業を進めているところで、9月末に協定の署名を目指すというゴールからはそれほど遅れていない」と述べるにとどめた。

交渉における重要項目である、日本車に対する関税については「心配するような内容にはならない」と指摘。全体の合意内容は、日米首脳会談で確認した上で発表すると述べた。

自動車メーカー2社の幹部が先に明らかにしたところによると、日本は農業分野での譲歩により米国が恩恵を受けることから、日本車への関税発動を見送るという確約を米国から得ないまま文書に署名することに懸念を表明している。

これにより、合意文書への署名は数週間遅れる可能性があるという。

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