[2日 ロイター] - 新型コロナウイルスに感染したトランプ大統領が2日、ワシントン郊外のウォルター・リード米軍医療センターに入院した。ホワイトハウスによると、トランプ氏は開発中の抗体カクテル医薬品などを使った治療を受けるという。

トランプ氏は微熱があると、関係者は話す。専門家によると、トランプ氏が男性であること、74歳と高齢であること、さらに体重を考慮すると症状が悪化するリスクがあり、理論上の死亡確率は4%程度だという。

トランプ氏の治療に関する情報を以下にまとめた。

<治療に使われる医薬品は>

トランプ氏の治療には、リジェネロン<REGN.O>が開発中の抗体カクテル医薬品「REGN−COV2」を使う。

投与した抗体にウイルスを攻撃させる技術はすでにさまざまな病気の治療に利用されている。新型コロナウイルスに対する抗体に関するデータは限られているが、米国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長などが有望との見方を示している。

「REGN−COV2」は臨床試験で、入院していない比較的症状の軽い患者に改善がみられ、深刻な副作用もないという結果がでている。

<軽度の患者向けで承認済みの治療法はあるか>

セダース・サイナイ・メディカル・センター(ロサンゼルス)の病院疫学ディレクターのジョナサン・グレイン博士によると、軽度な患者に効果的な治療は現時点で確立されておらず、対症療法や緩和ケアになるという。グレイン博士はトランプ氏の治療には関与していない。

ホワイトハウスのショーン・コンリー専属医によると、トランプ氏は以下のような薬も服用している。

ビタミンD・亜鉛:免疫システムにとって重要な要素で免疫力アップを目的に摂取する人もいる。

ファモチジン:胸やけの薬。新型コロナウイルス感染症への効果はまだ証明されていないが、治療薬候補として研究されている。

メラトニン:睡眠を促す効果がある。

アスピリン:トランプ氏は以前、日常的に服用していると言っている。解熱作用があり、心筋梗塞の治療にも使われる。

<症状が悪化した場合は>

グレイン博士は「症状が数週間続くことは珍しくない。2週目になって悪化するケースもある」と話す。

米食品医薬品局(FDA)は新型コロナ入院患者に対し、ギリアド・サイエンシズ<GILD.O>の抗ウイルス薬「レムデシビル」と、コロナに感染し回復した人の血しょうを使った回復期血しよう療法の緊急使用を認めている。

病院ではステロイド薬「デキサメタゾン」を使用することも多い。

「デキサメタゾン」は酸素吸入が必要な重症患者の症状を改善させたと報告されている。ただ、米国感染症学会(IDSA)のガイドラインは、ステロイド薬は免疫力を抑制する可能性があるため、軽度の患者には使用すべきでないとしている。