[ロンドン 8日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は8日、世界の石油需要は2030年代後半に頭打ちし、45年までに減少に転じる可能性があるとの見通しを示した。新型コロナウイルス危機による経済や消費動向への長期的な影響を反映したという。

2020年版の世界石油見通しで、30年の石油需要は日量1億0720万バレルと、20年の9070万バレルから増加すると予想。ただ、今回の30年予想は昨年時を110万バレル、07年時を約1000万バレル下回った。

長期的には40年に1億0930万バレルに達した後、45年には1億0910万バレルにやや減少するとした。

OPECは「世界の石油需要は(19─45年の)予測期間の前半で比較的健全なペースで増加するが、後半に頭打ちするだろう」と指摘。「新型コロナに関連する事業閉鎖の影響がくすぶり、世界経済や消費者行動に影響を与えるため、将来の需要は過去の予測を下回る状況が続くだろう」とした。

また、将来的には経済回復とともに自動車やトラック、工業向けの石油需要が回復するだろうが、新型コロナ危機後の在宅勤務や電話会議へのシフトなどによって一部相殺される可能性があると懸念を表明。電気自動車の急速な普及や燃費向上、コロナ危機後の出張やレジャー旅行の大幅な減少などを考慮すると、30年以降は需要が減少し始める可能性があるとした。

OPECの21年生産量は20年見込みの3070万バレルを上回ると想定。ただ、米国などOPEC加盟国以外の生産増により25年は3320万バレルと、19年の水準を下回る可能性が高いとした。

バルキンド事務局長は「石油のエネルギーミックスにおけるシェアは45年まで最大であり続ける」と指摘。また、新型コロナ危機による石油市場の最悪期は過ぎ去ったと述べた。