[ワシントン 7日 ロイター] - イエレン米財務長官は7日、バイデン大統領が提案したインフラ投資計画の財源となる法人増税の詳細を説明する中で、化石燃料企業への助成を廃止する代わりにクリーンエネルギーへの税優遇を導入する計画を示した。

財務省の試算では、化石燃料業界への助成廃止により向こう10年間で税収が350億ドル以上増える見込み。

バイデン政権の税制計画では、化石燃料企業向けのどの税控除を廃止するかは決まっていない。政権は、これらの助成が長期的にエネルギーの自給を妨げ、気候変動対策に障害となり、米国の大気や水質の汚染につながると指摘している。

主要な税控除の一つである無形掘削費の控除では、新たに坑井を掘削する際の費用の大半について控除できる。議会超党派の税制合同委員会は先に、この控除を廃止すれば今後10年で税収が130億ドル増える可能性があると試算している。

バイデン政権の計画では、風力や太陽光などのクリーンエネルギー生成やエネルギー貯蔵技術に対する生産税控除と投資税控除を10年延長し、クリーンエネルギーの普及を促す。

また、有害物質で汚染された地域の浄化費用を汚染者に払わせるための課税制度を復活させ、化石燃料の生産に伴う被害に対応する。

ただ、化石燃料企業への税控除廃止にはエネルギー産業の盛んな州を地盤とする民主党議員が反対する可能性はある。

米国の主要な石油業界団体である米石油協会(API)は先週、バイデン大統領のインフラ計画発表を受け、「特定の産業だけに新たに課税することは国家の経済回復を妨げ、労組などの高給の雇用を脅かすだけだ」と反論している。

財務省は今回、バイデン政権の税制計画に航空燃料のブレンダー(混合業者)向けの税控除を含めていることを認め、これにより米国の輸送セクターの主要部分での脱炭素化が可能になるとした。

計画には、電気自動車や省エネの家電製品への切り替えを促すインセンティブも盛り込まれるという。