[8日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)当局者らは8日、今年想定される物価の伸びは一時的にとどまる見込みで、むしろ新型コロナウイルス感染の増加が懸念されるという考えを示した。

パウエル議長は国際通貨基金(IMF)のバーチャルセミナーの討議に参加し、「価格への上昇圧力が物価上昇という形で消費者に転嫁される可能性はあるものの、一時的となる」と予想。「インフレ率、とりわけインフレ期待がわれわれの予想に反し、不快とされる水準に持続的かつ大幅に上昇するようであれば、FRBとして対応する」と表明した。

さらに「ここにきてコロナ感染者が増える中、予防接種を受け、社会的な距離を保つことを勧めたい。新たな流行が起きれば、たとえ経済的なダメージや死亡者数が少なくても、回復を遅らせるため流行の再発は避けなければならない」と語った。

セントルイス地区連銀のブラード総裁は、南イリノイ大学が主催したオンラインイベントで、コロナ禍が終息するまでFRBは金融政策の変更について議論もしてはならないと主張。FRBは現在のガイダンスで、政策を巡る議論は雇用と物価を巡る目標達成に向け一段の進展次第としているが、ブラード総裁は新型コロナの克服が条件になるとし、「まずパンデミックを終わらせなければならない。まだリスクは存在しており、事態が別の方向に向けて動き出す可能性もある」と述べた。

ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、エコノミック・クラブ・オブ・ニューヨークで、変異ウイルスが国内の景気回復に対する最大の脅威になっていると警告。米国で感染の主流になったとみられる変異株は若い人たちに簡単に感染するとし、感染拡大でデイケアセンターや学校などが閉鎖されれば子育て世代の家族が圧迫され、「われわれは後退を余儀なくされる」と危機感をあらわにした。