[ロンドン 2日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は2日、今年のエネルギー投資が前年比で10%近く増加し、1兆9000億ドルになるとの見通しを示した。

世界経済が新型コロナウイルス危機から回復していることが背景。

ただ、投資額は気候変動目標の達成には不十分としている。

内訳では、これまで以上に電力への投資が増える見通し。電力への投資は8200億ドル以上と、石油・ガスへの投資を6年連続で上回るとみられている。

IEAのビロル事務局長は、年次報告書「世界エネルギー投資」の序文で「エネルギー投資の回復は、歓迎すべき兆候だ。再生可能エネルギーへの投資が増えていることは心強い」と表明。

「ただ、2050年までに世界の排出量を実質ゼロにするには、はるかに多くの資源を動員して、クリーンエネルギー技術に振り向けなければならない」とし、クリーンエネルギーへの投資を2030年までに3倍にする必要があるとの見解を示した。

IEAは先月、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするには、化石燃料事業への新規投資を禁止すべきとの報告書をまとめた。

石油・ガスの上流部門への投資は10%増加するが、新型コロナ危機前の水準を依然として下回る見通し。石油メジャーの投資はおおむね横ばいだが、液化天然ガス(LNG)のインフラが拡大しているカタールなどで国営石油会社の投資が増加するとみられている。

新たに建設が承認された石炭火力発電所の数は、5年前から80%減少したが、昨年は主に中国などのアジア諸国で小幅に増加した。