[桃園(台湾) 2日 ロイター] - 独バイオ製薬ビオンテックの新型コロナウイルスワクチンが2日、台湾に到着した。初回出荷分で約90万回の接種に相当。同ワクチンの調達を巡っては中国による妨害が疑われるなど混乱があったが、台湾の世界的なハイテク大手2社が直接交渉し、契約をまとめた。

台湾当局はビオンテックが米ファイザーと共同開発したワクチンの購入に向けた働き掛けを何カ月も行っていたが、中国が契約締結を妨害したと非難。中国側は妨害を否定している。

当局はその後、米アップルのサプライヤーである鴻海(ホンハイ)精密工業と世界的に知名度が高い創業者の郭台銘(テリー・ゴウ)氏、台湾積体電路製造(TSMC)が当局に代わり交渉することを認めた。両社は7月に、3億5000万ドルで1000万回分購入する契約を、中華圏で同ワクチン販売権を持つ中国の上海復星医薬(上海フォサン・ファーマシューティカル)と締結したと発表した。台湾当局に全量を無償提供する。

桃園国際空港でルクセンブルクからワクチンを運んだ便を出迎えた陳時中・衛生福利部長(衛生相)は、鴻海とTSMC、500万回分を発注した台湾の仏教団体に謝意を表明。上海フォサンには触れなかった。

今回到着したワクチンの接種は月内に開始するとみられる。

台湾にはこれまでに米モデルナ製と英アストラゼネカ製のワクチン計1000万回分超が到着している。台湾のワクチンメーカー、メディゲン・ワクチン・バイオロジクス(高端疫苗生物製剤)のワクチン接種も始まっている。