[北京 12日 ロイター] - 中国共産党の中央規律検査委員会は、金融セクターに対する大規模な汚職・不正取引の調査を開始した。中国人民銀行(中央銀行)、銀行保険監督管理委員会(銀保監会)、証券取引所、銀行、資産運用会社など20以上の機関に約2カ月にわたる審査に入った。

金融セクターの一斉調査は2015年以来となる。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は11日、関係者の話として、習近平国家主席が国有銀行やその他の金融機関がこれまでに大手の民間企業と構築した関係を注視していると報じた。

中規委は12日に出した声明で、今回の審査は金融機関および規制機関内に設置された共産党委員会の包括的な「政治的調査」だと説明した。

中規委の調査担当者は規律違反を示すものがないか調べるとした。規律違反は汚職を意味する。

中規委の趙楽際書記は先月、計25の国有金融機関と規制機関における党組織の徹底調査を呼び掛けていた。

独立系調査会社プレナムのパートナー、Feng Chucheng氏は「今回の中央政府による審査は、習主席による無秩序な資本拡大阻止への呼び掛けを強調するものとなるはずだ」と指摘。

昨年の金融会社アントなどの新規株式公開(IPO)や今年の不動産市場を巡る一連の問題を受け、「党指導部は金融のシステミックリスクにはトップダウン型の管理が必要だと気付いたのだろう」と分析した。