[10日 ロイター] - 欧州復興開発銀行(EBRD)は10日公表したリポートで、ロシアのガス輸出が突然停止した場合、欧州の新興国、中央アジア、北アフリカの経済が、新型コロナウイルスのパンデミック前の水準に縮小する可能性があると指摘した。

調査対象の40カ国の多くがロシアのガスに依存し、供給が突然停止した場合、一人当たりの国内総生産(GDP)が今年は2.3%、2023年は2%それぞれ減少すると予想した。

ロシアがガスの供給を停止した場合、欧州連合(EU)加盟国ではチェコ、ハンガリー、スロバキアなどのエネルギー源としてガス依存度が高い国が最も大きな打撃を受けるとした。

ただ、突然の供給停止を想定していないEBRDの基本シナリオでも、対象地域全体の今年の成長率予測は3月時点の1.7%から1.1%に引き下げられた。これは、ウクライナの見通しが大幅に悪化したことが主因。

ウクライナの成長率予想はマイナス20%からマイナス30%に引き下げられた。

ロシアの成長率は今年がマイナス10%、来年はゼロ%と予想。ウクライナ侵攻を受けた制裁の影響は中長期的に出てくると指摘した。

EBRDの最大の支援先トルコの成長率は、今年が2%、来年は3.5%と予想した。トルコ政府は23年の国政選挙をにらみ支出を増やすとみられる。

対象地域全体の23年の成長率予想は物価高騰を理由に5%から4.7%に下方修正した。