[台北 12日 ロイター] - 台湾の蘇貞昌行政院長(首相に相当)は12日、中国に門戸を閉ざすことは望んでいないとし、善意を持ちつつ対等な立場で政治的前提条件を付けずに対話する意向を示した。

台湾を自国の一部と見なす中国は、政治・外交、軍事の両面で台湾への圧力を強めている。

中国の魏鳳和国防相はこの日、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議で、台湾は中国の一部との見解を改めて示し「必ず統一を実現する」と表明。「平和的統一」を目指すものの「他の選択肢」も温存していると述べた。

また中国税関当局は10日夜、台湾産の海水魚ハタから、禁止された化学物質を検出したとして13日から輸入を停止すると発表。台湾は政治的動機に基づく措置と批判していた。

蘇氏は記者団に、蔡英文総統が繰り返し表明している方針として「平等、互恵、政治的前提がないという条件で善意を持って中国と対話する用意がある」と語った。

その上で中国軍機や艦艇の威嚇行動や外交面の圧力といった嫌がらせを理不尽だと指摘。

「台湾は中国に門戸を閉ざすことを望んでいない。さまざまな手段で台湾を弾圧し、理不尽な扱いをしてきたのは中国だ」と述べた。

米国は中国がアジアの覇権を目指す動きを警戒しており、オースティン国防長官は11日、「台湾海峡の平和と安定の維持は米国だけでなく、国際社会の関心事だ」と述べ、台湾を含め、同盟・友好関係にある国や地域を支持し続ける方針を示した。