イルピン(ウクライナ) 16日 ロイター - フランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相、イタリアのドラギ首相、ルーマニアのヨハニス大統領が16日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。

仏独伊首脳のキーウ訪問はロシアが侵攻を開始して以来初めてとなる。

首脳らはゼレンスキー大統領との会談後、ウクライナに欧州連合(EU)加盟候補の地位を与えるべきだとの考えを示した。ショルツ独首相は、これまでドイツは80万人のウクライナ難民を受け入れたと述べ、必要な限り支援を続けると表明。「ウクライナは欧州の一員だ」と強調した。

マクロン仏大統領も「この4カ国は、ウクライナの即時EU加盟候補国としての立場を支持する」と述べた。

<重火器の追加支援>

ウクライナは東部ドンバス地方で続く激しい戦闘で1日100─200人の兵士を失っており、戦況を好転させるため、さらなる軍事支援を求めている。

ゼレンスキー大統領は「パートナー国からこれまで提供された支援に感謝している」とした上で、武器供与の遅れはより多くの人的損失につながるとし、「重火器や最新のロケット砲、対ミサイル防衛システムなどの提供を期待している」と述べた。

また会談の中でゼレンスキー大統領は、ロシア産のガス禁輸を含むEUによる対ロ制裁第7弾の策定を強く求めた。

<想像を絶する残酷さ>

欧州首脳らは、空襲警報が鳴り響く中、夜行列車でキーウに到着。侵攻初期に激しい戦闘があったキーウ近郊の町イルピンの、廃墟となった市街地を視察した。

首脳らは焼け落ちた建物の前でウクライナ当局者から説明を聞きながら、厳しい表情を浮かべていた。ショルツ氏は「想像を絶する残酷さ」と「無意味な暴力」の現場だと描写した。

一方、ロシア大統領府はこの訪問について、ウクライナへの追加軍事支援を議論するよりも、ゼレンスキー氏との会談時間を「状況を現実的に見る」ために使うべきだとコメント。プーチン大統領の最側近の1人で、安全保障会議副議長を務めるドミトリー・メドベージェフ氏は、「全くの無駄足」であり、「EU加盟と旧式のりゅう弾砲提供をウクライナに約束した」と皮肉った。

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