[北京 30日 ロイター] - 中国国家統計局が30日発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.2と前月の49.6から上昇し、2月以来4カ月ぶりに景況改善・悪化の分岐点となる50を上回った。上海市のロックダウン(都市封鎖)解除が背景。生産と新規受注が伸びた。

ロイターがまとめた市場予想の50.5は下回った。

シティ・インデクスのシニア市場アナリスト、マット・シンプソン氏は「ロックダウンの制限が緩和されて改善は予想されていた。また製造業がやや低調だった。とはいえ今回の結果は心強いものだった」と評価した。

景気回復の兆しを歓迎して中国の主要株価指数は1%以上上昇し、月間ベースで約2年ぶりの上昇率となる見込み。

生産指数は52.8と、2021年3月以来の高水準。新規受注指数も4カ月ぶりに50を超えたが、低調な伸びにとどまった。

統計局の高級統計師、朱虹氏は「製造業の回復は今月も続いたが、49.3%の企業は受注が不十分と回答した」と指摘。「軟調な市場需要が依然として製造業の主な問題だ」と述べた。

「一部の企業は利益率が圧迫され、比較的大きな困難を抱えている」との見方を示した。

在中国の米国商工会議所の調査によると、6月はサプライチェーンの問題がやや改善し、新型コロナウイルスによる混乱を報告した企業は減少した。しかし98%の企業が依然として新型コロナによる打撃を受けている。

ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト、Zhang Zhiwei氏は「移動制限がさらに緩和されるため、経済活動の急拡大は7月まで勢いを保つだろう」と述べた。「しかし中国はゼロコロナ政策を堅持しており、政策がさらに緩和される前に経済成長が潜在成長率を下回る可能性が高い」と予想した。

<サービス部門の力強い回復>

6月の非製造業PMIは54.7と前月の47.8から上昇し、13カ月ぶりの高水準となった。50を上回るのは4カ月ぶり。小売業や道路運送業など、新型コロナに関する制限で大きな打撃を受けた業種で需要が回復した。

建設業の活動を示す指数は52.2から56.6へ上昇した。

製造業と非製造業を合わせた総合PMIは54.1。5月は48.4だった。

ただ一部のアナリストは、この勢いが中長期的に持続するかどうか懐疑的だ。

キャピタル・エコノミクスの中国担当シニアエコノミスト、ジュリアン・エバンズプリチャード氏は「PMIの雇用指標は引き続き労働市場の弱さを示している。これは家計と消費者の信頼感が依然として脆弱であることを示唆している」と分析した。

「経済再開後の勢いがなくなれば一段の回復に足かせとなる。また20年と比べると、輸出需要と経済対策による景気への追い風は弱まる」と語った。