[マドリード 30日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は30日に閉幕した。今後10年間の防衛・安全保障の指針となる新たな「戦略概念」を採択し、ウクライナ侵攻を続けるロシアを「直接の脅威」と位置づけたほか、フィンランド・スウェーデンのNATO加盟にも合意した。

バイデン米大統領はNATO首脳会議後にウクライナに対する8億ドル規模の追加軍事支援を表明。ロシアによるウクライナ侵攻後のウクライナ国民の勇気を称えたほか、米国およびNATO加盟国はロシアのプーチン大統領に立ち向かうために結束していると述べた。

記者会見で「どのような結末を迎えるのかは分からないが、ロシアがウクライナで敗北するだけでは終わらないだろう。ウクライナはすでにロシアに深刻な打撃を与えている」とし、「われわれはウクライナをいつまでも支援していく」と語った。ただ、それ以上の詳細には言及しなかった。

NATOは29日、2023年以降、危機時に対応する即応部隊を30万人以上に増強することで合意。これを受け、バイデン大統領は同日、ロシアの脅威に対抗するため、ポーランドに常設の陸軍司令部を新設し、陸海空の部隊を欧州全域に追加配備すると発表していた。

バイデン大統領は「米国はロシアが侵攻してきたときに私が述べたことを忠実に実行しており、欧州でのわれわれの戦力態勢を強化している。米国はウクライナを支持するために世界を結集させている」とした。

また、英国のジョンソン首相はウクライナに対し10億ポンド(12億2000万ドル)の追加軍事支援を行うと表明。フランスのマクロン首相も近く装輪式自走砲「カエサル」6両を追加で提供すると述べた。

NATOのストルテンベルグ事務総長によると、フィンランドとスウェーデンが来週5日にNATO加盟に向け正式な議定書に署名するという。

一方、ロシアのラブロフ外相は30日、ロシアと西側諸国の間に新たな「鉄のカーテン」が下りてきているとし、西側諸国に対し「慎重に」行動するよう呼びかけた。