[国連 22日 ロイター] - 米国は22日、ウクライナからの穀物輸出再開に向けた合意を履行する責任はロシアが負うと表明した。さらに、中国が穀物を備蓄していると非難した。

ロシアとウクライナは22日、ウクライナの黒海からの穀物輸出再開に向けた合意文書に署名。仲介役を務めた国連のグテレス事務総長とトルコのエルドアン大統領は、世界的な食料危機緩和への一助になるという認識を示した。

米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、合意が「ロシアの引き起こした危機を軽減する一助となる」ことに期待を表明。「ロシアが実際に履行するか、注視する」と語った。

世界的な食料危機について、オブライエン米国務省制裁調整官は 「中国は非常に積極的に穀物を購入し、何億人もの人々が食料不足という壊滅的な局面に直面する中、穀物を備蓄している」と非難。中国が自国の備蓄から穀物を供給するなど、「大国としての行動を取り、世界に一段の穀物を供給する」ことを確認したいと語った。

4月にウクライナから初めて出荷された穀物の40%が中国に向かったとも指摘した。

これに対し、在ワシントン中国大使館の劉鵬之報道官は、中国の農地は世界の9%未満しかない一方、人口は世界の5分の1を占めているため、一定の穀物備蓄を維持する必要があると指摘。中国政府は国連の食糧農業機関(FAO)や世界食糧計画(WFP)と協力し、発展途上国に約3万トンの緊急的かつ人道的な食料支援を実施しているとし、「われわれは世界の食料安全保障問題に積極的に貢献している」と述べた。

その上で「米国は他国が穀物を買いだめしていると非難し、備蓄の放出を促す一方でエネルギーとして消費する自国の食料を減らすために何も措置を講じず、むしろこの状況を悪用して穀物価格をつり上げ、利己的な利益を求めている。これは極めて無責任だ」と強調した。