[国連 1日 ロイター] - バイデン米大統領は1日、核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けて声明を発表し、ロシアとの新たな核合意を模索する用意があると表明、ロシアに誠実な行動を呼びかけた。ロシアのプーチン大統領も、核戦争に勝者はいないとの認識を示した。

国連のグテレス事務総長は会議で、核の脅威は冷戦のさなか以来のレベルに高まっていると指摘。「たった1つの誤解や誤算で、人類は核兵器による全滅の恐れがある」と危機感を示した。

プーチン大統領は今年2月のウクライナ侵攻開始後間もなく、核兵器を含む抑止部隊を高度な警戒態勢に置いた。

だが、NPT再検討会議に向けた書簡では、核戦争に勝者はおらず、そのような戦争を決して起こすべきではないとし、国際社会のために「平等で不可分な安全保障」を支持すると述べた。

米ロは昨年、戦略核弾頭の配備数などを制限する新戦略兵器削減条約(新START)を2026年まで延長した。

バイデン大統領は、26年の期限切れに合わせて「新STARTに代わる新たな軍縮の枠組みを速やかに交渉する用意がある」と表明。同時に「交渉には誠実に行動するパートナーが必要」とも強調し「ロシアは米国との核軍縮に関する作業を再開する用意があることを示すべきだ」と述べた。

バイデン氏は、中国に対しても「誤算のリスクを減らし、(地域を)不安定にする軍事的動きに対処するための協議に関与」するよう呼びかけた。

ブリンケン米国務長官は、核保有国間の安全な対話手段を含む包括的なリスク低減策を模索すると表明。「リスク低減と戦略的安定の取り組みに向け、中国などを含め全ての当事者と連携する用意がある」と述べた。

2015年イラン核合意の復活が米国やイラン、全世界にとって最善の結果であることに今も変わりはないという認識も示したほか、北朝鮮が7回目の核実験を行う準備を進めていると改めて警告した。

岸田文雄首相は、ロシアによるウクライナ侵略の中で核による威嚇が行われるなど「核兵器のない世界」への道のりは「一層厳しくなっている」と指摘。核兵器不使用の継続の重要性を国際社会で共有すべきだと訴えるとともに、核兵器国に核戦力の透明性向上を呼び掛けた。