[東京 30日 ロイター] - 木原誠二官房副長官は30日午後の会見で、岸田文雄首相とゼレンスキー・ウクライナ大統領との電話会談は、現在のところ調整中であるとの見解を示した。

木原副長官は、ロシアがウクライナ4州で住民投票を実施してロシアへの編入を企図していることに対し、ゼレンスキー大統領が欧米の首脳と電話会談を重ねていると説明した。

その上でロシアの侵略行為は「国際社会が長きにわたって懸命の努力と多くの犠牲の下に築き上げてきた国際秩序の根幹を脅かすものである」と指摘。日本政府としてウクライナに寄り添った政策対応をしていくと説明した。

一方、30日夕方に開催される「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」について、木原副長官は「わが国を取り巻く厳しい安全保障環境を乗り切るためには、経済力を含めて国力を総合し、あらゆる政策手段を組み合わせた対応が必要だと考えている」と説明。その観点から有識者会議が開催され、そこでは1)自衛隊の装備と活動を中心とした防衛力の抜本的強化、2)自衛隊と民間との共同活動、3)研究・開発、4)国際的な人道活動──などを含めた総合的な防衛力の強化について議論する場になるとの見解を示した。また、こうした取り組みが日本の技術力や産業基盤の強化につながることも重要であるとした。

有事であっても日本の信用や国民生活が損なわれないように、経済的ファンダメンタルズを涵養(かんよう)していくことも不可欠であるので「経済・財政のあり方についても議論してもらう」と指摘した。関連する予算のあり方についても議論することになるのではないか、との見方を示した。

この会合の開催頻度は未定としたが、何らかの取りまとめが行われる方向であることを認めた。

この日午後の会見を担当する予定だった松野博一官房長官は、微熱が出たため30日午後から自宅で静養しているという。