[ブラジリア 21日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は21日、ブラジルのルラ大統領と会談した。ルラ氏がパレスチナ自治区ガザ情勢を巡りイスラエルをナチス・ドイツのヒトラーになぞらえて批判したことについて、同意しない考えを伝えた。

会談は約2時間に及んだ。米国務省高官は「率直な意見交換が行われ、ブリンケン長官は米国がルラ大統領の発言に同意していないことを明確にした」と明らかにした。

ブラジル大統領の声明によると、会談では20カ国・地域(G20)首脳会議のほか、ガザおよびウクライナにおける和平への取り組みなど、複数の議題について協議が行われた。声明は「ルラ大統領はウクライナとガザにおける平和と戦闘終結への期待を再確認した」とし、両氏が「パレスチナ国家樹立の必要性について合意した」と明らかにした。

米当局者らは、会談ではガザ情勢を含む世界の安全保障の問題について踏み込んだ協議が行われる見通しと述べていた。

ルラ大統領の発言を受け外交関係には波紋が広がっている。イスラエルは19日、ルラ氏を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定し、ルラ氏が発言を撤回するまで事実上入国を禁止する方針を示した。

会談後の記者会見では、ルラ大統領は11月に迫る米大統領選に言及。ブリンケン長官はこれに対し、米国の政治は「極めて二極化」しているという認識を示した。