Yukiko Toyoda

[東京 5日 ロイター] - 岸田文雄首相は5日、ロイターなど外国メディアの取材に応じ、日本人拉致問題や核・ミサイル開発など北朝鮮との間に抱える懸案解決に向けて金正恩朝鮮労働党総書記と会談することに改めて意欲を示した。米ワシントンで来週会談するバイデン大統領と日米、日米韓の連携を確認したいと語った。

岸田首相は「日朝において実りある関係を樹立することは双方にとっての利益だけでなく、地域の平和・安定に大きく寄与するもの」と強調。交渉に影響を与えるとして「具体的に取り組みの詳細を申し上げるのは今は控えなければならない」とする一方、「バイデン大統領との間で北朝鮮との関係について意見交換したい」と述べた。

また、岸田首相は訪米時に3カ国首脳会談を開く米国、フィリピンとの連携の重要性を強調した。フィリピンは中国との間で南シナ海の領有権問題が深刻化。岸田首相は「自由で開かれたインド太平洋を実現していく上でフィリピンは重要なパートナー」とし、「日米同盟を基軸としながらフィリピンをはじめとする同志国と連携していくことが地域の平和と安定にとって重要と考えている」と語った。

日米の軍事協力については、自衛隊と米軍がそれぞれ指揮系統を維持した上で「連携の強化を検討している」とした。自衛隊が常設の統合司令部を設置するのに対し、「米側においても在日米軍の指揮系統の見直しについて議論がされていると承知しているが、日米の統合指令部を創設するということではなく、あくまでそれぞれ独立した指揮系統に基づいて運営していく」と述べた。

岸田首相は、防衛産業でも米国、友好国と協力を進める考えを示した。ロシアのウクライナ侵攻で西側の弾薬不足などが明らかになっており、岸田首相は「防衛装備や技術協力、安全保障上の協力を推進していく。このネットワークを重層的に構築していくとともにそれを拡大し、抑止力を強化していく」と語った。

(豊田祐基子、久保信博 編集:橋本浩)