[12日 ロイター] - 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、トランプ米大統領が深海での重要鉱物の備蓄を可能にするための大統領令に署名する方向で政権が起草作業を進めていると報じた。電池材料に使う鉱物や、レアアース(希土類)のサプライチェーン(供給網)での中国の優位に対抗するのが狙い。

この大統領令では、中国との対立で金属やレアアースの輸入が制限された可能性がある場合に備えて「米国領土内に将来使うことが可能となる大量の備蓄を用意する」ことになる。

中国は先週、トランプ氏が打ち出した輸入品への関税強化への報復措置の一環としてレアアースの一部を輸出規制の対象に加えた。これにより、スマートフォンから電気自動車(EV)のバッテリーに至るまでのあらゆるものに不可欠な重要鉱物の調達が難しくなる可能性がある。

対策として打ち出す大統領令では、米国法に基づいた深海での採掘申請を迅速に進め、陸上での処理能力を高めるための対策の一環と位置付けることが検討されているという。

中国のレアアースの精製量は世界の約90%を占めており、それらには防衛やEV、クリーンエネルギー、エレクトロニクス産業で使う17種類の元素が含まれている。米国はレアアースの大部分を輸入しており、そのほとんどが中国産となっている。

ホワイトハウスと中国外務省は、ロイターのコメント要請に直ちには応じなかった。