埼玉・行田労働基準監督署は、墜落防止措置を怠ったとして建設業の㈲門倉工務店(埼玉県行田市)と同社代表取締役(52歳男性)を労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いでさいたま地検に書類送検した。70歳の労働者が太さ10.5センチメートルの梁から墜落し、重傷を負う労働災害が発生している。

 災害は令和元年5月7日、行田市内の木造建築工事現場で発生した。労働者は地上から高さ3メートルの梁に乗り、さらに上の梁に乗った別の労働者へ屋根材を受け渡そうとしていた。墜落後、急性硬膜下血腫などで約半年間の休業となっている。作業員は全員が安全帯を着けず、防網や作業床も設けていなかった。

 同労基署によると、違反の理由として「社長よりも作業員の方がキャリアは長く、任せきりになっていた。一度は安全帯を着けるよう社長が促したものの、作業の邪魔になるからと断られて以来そのままだった」と話している。

 同社では雇用している労働者10人のうち、7人が大工など作業員として働いていたが、以前から安全帯の装着をしていなかったとみられている。胴ベルト型のU字つり安全帯を保有はしていたが、人数分には満たなかった。

【令和3年3月18日送検】