大幅賃金減はリスクに

 本書は、定年後再雇用者の雇用に密接にかかわる法改正や同一労働同一賃金を踏まえた再雇用者の労務管理の実務を解説したもの。高齢者を戦力として扱うケースと福祉的に雇用するケースに分けて、基本給・諸手当・賞与などの設計のポイントを示している。

 平成30年6月の長澤運輸事件最高裁判決において「定年後再雇用した労働者の賃金を大幅に引き下げる」といった雇用慣行が概ね肯定されたものの、60歳代前半の老齢厚生年金が今後支給されなくなることから、企業が賃金の大幅引下げを続けていくのはリスクがあると指摘。令和7年に控える高年齢雇用継続給付の縮小なども企業に影響を与えるという。

 そのため、再雇用時には日本型の同一労働同一賃金への理解と対応が欠かせないと訴えた。

(川嶋英明著、日本法令刊、TEL:03-6858-6967、2600円+税)