埼玉・所沢労働基準監督署は、ドラグ・ショベルとの接触の恐れがある場所に労働者を立ち入らせたとして、土木工事請負業を営む「アロウ」の個人事業主(埼玉県川越市)を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いでさいたま地検に書類送検した。アロウで雇用していた労働者がショベルと貨物自動車の間に挟まれ、死亡している。KY活動は実施していたが、立入りの禁止や誘導員の配置を怠り続けていた。

 災害は平成31年3月26日、埼玉県狭山市の橋梁架け替え工事現場で発生した。事業主が運転していたショベルを旋回したところ、労働者が駐車中の貨物自動車との間に挟まれている。

 事業主は工事の掘削作業を請け負い、同年3月18日から作業員と2人だけで入場していた。災害は入場からわずか数日後に発生している。現場には作業員が十数人いたが、事業主と被災者以外は離れた場所で作業していた。

 同労基署によると、違反の理由として「2人しかいなかったので、気を付けていれば大丈夫だと思った」と話しているという。事業主はKY活動を実施していたが、現実は誘導員の未配置などの慣習が以前から続いていたとみられている。

【令和3年5月11日送検】