埼玉労働局は、令和2年度の個別労働紛争解決制度の施行状況をまとめた。総合労働相談件数は前年度比5.1%増の5万9813件に上った。内容をみると、「解雇」に関する民事上の個別労働紛争が増加している。助言・指導の申出やあっせん申請の件数は大幅に減少した。

 総合労働相談件数は15年連続で5万件を超えている。6万件に到達した平成28年度からは緩やかな減少傾向にあったが、再び6万件近くに上った。原因について、同労働局は新型コロナウイルスの影響を挙げる。

 総合労働相談件数のうち、民事上の個別紛争に関するものは1万1690件で、前年度比4.7%減少した。内容では解雇関連が同17.0%増の1875件と大幅に増えている。

 総合労働相談件数が増加した一方で、助言・指導の申出は30.5%減少し、あっせん申請も33.6%減少した。同労働局は「売り手市場」だった雇用環境がコロナ禍で一変した中で、労働者が使用者との紛争により職を失うのを恐れ、申請を差し控えている可能性があるとみている。