過労死など種類別に解説

 労災保険と労災民事裁判について、450以上の判例を分析し、労災の種類別に実務の留意点をまとめたのが本書。

 たとえば、過労死の民事裁判における業務との相当因果関係については、労災認定されると肯定されていることが多い。一方、判断が分かれたパターンでは業務の具体的内容に着目し、研究職で裁量性が大きかった点や、仕分け作業で物量も肉体的負荷も少なかった点から因果関係を認めなかったものもある。

 証拠の収集方法にも触れている。労災保険の再審査請求は、前段階の審査請求と結論が変わるケースは少ないが、労基署の調査から審査請求までの記録を送付してもらえるため、結論にかかわらず手続きを取ることは請求者にとって有益とした。

(新潟県弁護士会編集、ぎょうせい刊、4950円、TEL:0120-953-431)