時間外規制強化の影響は、業種・職種によって異なります。なかでも、これまで「時間外限度基準」の適用除外とされていた業種・職種では、速やかな対応が難しいのが実情です。

 改正前、次の4種類が適用除外とされていました。

① 建設業
② 自動車運転業務
③ 新商品開発等
④ その他(沖縄の製糖業など)

 今回の改正では、③のみを適用除外として残し、他は基本的に令和6年3月31日までの経過措置(その後も一部例外あり)を設ける形で整理されました。さらに、上記とは別に「医業に従事する医師」についても、令和6年3月31日までの経過措置が講じられました。

 それぞれについて、詳しい内容をみていきましょう。

 ③新商品開発については、その業務内容等にかんがみ、引き続き上限規制は適用されません。

 ただし、その分、健康管理面の義務が強化されます。時間外労働が月100時間を超えたら、本人から申し出がなくても、使用者は自動的に医師による面接指導を行う義務を負います。

 ①建設業は、原則として5年後(令和6年4月1日以降の期間のみを含む36協定から対象になります)から、一般産業と同様の扱いになります。特例として、「災害後の復旧・復興の事業」に関しては、一部、適用除外を継続します。

 ②自動車運転に関しては、「1年960時間」を限度とするなどの独自の規制を適用します。

 ④のうち、鹿児島・沖縄の製糖業を対象に、経過措置の期間終了後は他産業並みとなります。

 医師については、一定範囲に限って(応召義務等の特殊性を踏まえて定めます)、経過措置終了後も例外を認めます。

 経過措置の対象となる業種・職種等については、時間外・休日労働(36)協定の専門様式を使って届け出ることとされています。