昨今のコロナ禍の影響により、労働環境・労働のあり方は、いまだかつてない変革を求められている。

 テレワークが急速に普及したことは一つの事例といえるが、その導入は業種業態による制約を受けることも多く、導入範囲は限定的であるとも考えられる。

 オフィスワーク主体の業種では比較的導入しやすいが、製造業などは従来の労働スタイルを継続せざるを得ない部分が多いといえるだろう。

 一方、テレワーク導入の有無に限らず、現行の労働基準法に基づく就業規則や就業管理が必須であることを忘れてはならない。

 人事労務担当各位はご存知かと思うが、使用者による労働時間適正把握の責務を明文化した指針として、2017年1月に厚生労働省より「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」が策定されている。

 中でも昨今の変則的な労働環境下においてとくに留意すべきなのは、適正な労働時間の管理だろう。この点は、ガイドラインで以下のように規定されている。

 ・使用者は、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録すること

 ・タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録などの客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること

 つまり、やむを得ない場合を除き、労働者の自己申告に基づくものではなく、客観的な労働時間の管理を行う必要があると定義したものである。

 このガイドラインの策定以降、製造業の現場などにおいて適正な対策が採られているかどうか、行政監査がなされる例が増加していると聞き及んでいたが、労働変容の事態を踏まえ、今後はより厳格に指導監督の目が及ぶようになっていくことは想像に難くない。

 「従来どおりに働く労働者」と「テレワークを行う労働者」の両方を適正に管理する方法として、弊社では、「クラウド型の勤怠管理システムの活用」を推奨している。

 パソコンやスマートフォンから出退勤報告を行う従来の形式は、製造現場などスマートフォンを持ち込めないケースでは利用が難しいとされてきた。

 その点を解消するため、生体認証(手のひらをかざすことによる非接触静脈認証)による出退勤打刻と、スマートフォンによる出退勤打刻(打刻場所の位置情報も証憑として記録)の両方を組み合わせて使うことのできる勤怠システムが、多くの企業に採用されている。

 多大な投資を避けつつ適正な労働管理を行う方法として、一考されてみてはどうだろうか。

筆者:ユニテックシステム㈱ 取締役 浜田 親弘