東京・新宿労働基準監督署(中尾剛署長)は、過去に階段での労働災害が発生した管内事業場から再発防止の取組みを収集し、「階段災害防止対策事例集」をまとめた。

 滑り止めや手すりの設置のほか、実際に起きた転落災害の再現動画を作成して研修を行うなどの対策を写真付きで掲載。注意喚起のため、昇降口に差しかかると自動で音声が流れるなどの事例も紹介している。

 同労基署によると、「とくに発生件数の多いビルメンテナンス業のほか、病院や飲食など、どの業種でも階段災害は起きている。文字による警告表示だけでなく、滑り止めや手すりの導入など様ざまな事例が集まっているので、対策の参考にしてほしい」と話した。

 同労基署管内では、階段昇降中に転落するなど、休業4日以上の災害が昨年1月から今年6月末にかけて100件以上発生している。70歳代の労働者が掃除機を持ったまま階段を降りようとしてつまづき、頭を打って死亡する災害も起きている。