拘束中の10代の女性をレイプした2名の元警官に、禁固刑なしの保護観察処分が下された。本事件後、警察官が勾留中の被疑者と性行為を禁ずる法律がないことが発覚。警察は誰でも誘拐し、レイプし、街に置き去りにし、まんまと逃げることができる?

大麻所持の罪で拘束されていた18歳の少女をレイプした罪に問われていた2人の元NYPD刑事が、司法取引の成立により、刑期を務めなくて済むことを確約された。

エディ・マーティンス被告とリチャード・ホール被告は2017年、大麻所持で逮捕したブルックリンの女性を警察車両の後部座席でレイプしたとして起訴された。女性は、警察車両の後部座席で手錠をかけられ、2人から再三にわたって性的暴行を受けたと主張。被告側は合意の上のセックスだったと主張した。ただし、2人は起訴後ただちに警察を辞職している。

女性が暴行で訴えた当時、刑務所職員や保護観察官が勾留中の被疑者と性行為に及ぶことは法律で禁じられていたが、警察官に対して同様の行為を禁じる法律はなかった。ブルックリンの事件が主な引き金となって、州議会は昨年、警察官が勾留中の被疑者と性行為に及んだ場合、第3級強姦とする法律を可決した。

ブルックリン地方検事局のエリック・ゴンザレス検事は禁固刑を望んでいたが、判事は司法取引を認め、2人は5年間の保護観察処分に処せられた。

「本人たちも最終的に認めたように、被告らは衝撃的な権力の濫用に手を染めました」と、ゴンザレス検事は声明を発表した。「私としては、2人が刑期を務めることを望んでいましたが、2人はもはや警察の人間ではありません。本日の取引で、軽犯罪で有罪となりました」

当初マーティンス被告とホール被告は、強姦罪、性的暴行罪、および誘拐罪で起訴されていた。だが3月、ゴンザレス検事が言うには被告の証言に一貫性がなかったため、これらの起訴内容は取り下げられ、姦通罪および収賄罪に変更された。

マーティンス被告とホール被告が司法取引に応じたのを受け、被害者の弁護士マイケル・デイヴィッド氏は「言語道断だ」と発言。事件について、市民権の見地から捜査を進めるつもりだと語った。

「アメリカの警察官の性的非行の被害者には、最悪のメッセージを送ることとなってしまいました。警察は誰でも誘拐し、レイプし、街に置き去りにし、まんまと逃げおおせることができるのですから」と、政治ニュースサイトPoliticoに語った。