2020年、Rolling Stone Japanで反響の大きかった記事ベストを発表。この記事は「音楽部門」第7位。ローリング・ストーンズの元ベーシスト、ビル・ワイマンが2月末に刊行した新著『Stones From the Inside』には、60年代から80年代にかけてのバンドと彼の人生が写真とともに綴られている。(初公開日:2020年8月20日)

「ミュージシャンになるずっと前から写真を撮っていた」とローリング・ストーンズの元ベーシスト、ビル・ワイマンがローリングストーン誌に語った。「子どもの頃に、叔父のジャック・ジェフリーからもらった古いブローニーのボックスカメラで撮り始めたんだよ」と。

●写真ギャラリー(15点)

音楽の道に進んだワイマンだったが、写真は常に彼のそばにあった(「写真と音楽は数学的な部分で似ていると気付いた」と彼は語っている)。ストーンズとしてのキャリアが上昇気流に乗ると、バンドメイトや著名な友だちを被写体に写真を撮影するのが普通になった。そして撮りためた写真の数々を新しい写真集『Stones From the Inside: Rare and Unseen Images』にまとめたのである。ACC Art社から出版されたこの写真集には、60年代から80年代後期までのスナップ写真が収められている。

ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、その他のメンバーや友人たちの写真の多くが、ツアー中、映画やビデオの撮影中、レコーディング中のスタジオなどで撮影されたものだ。「被写体がカメラの存在に気付いていないときに、自然な姿を捉えることができると昔から思っていた」と彼は言う。

ワイマンはもともと日常を記録する手段として写真を始めた。ちょうど日記をつけるようなもので、1962年に生まれた息子スティーヴンのために記録を残すことが目的だった。その後、ライブとライブの間の暇を潰すために、彼は再び写真を撮るようになった。子供の頃に大好きだった写真家は叔父のジャックと友だちのジャック・オリヴァーで、ジャック・オリヴァーはワイマンにフィルムの現像とプリントのやり方を教えた。大人になってからは、テリー・オニール、イーサン・ラッセル、ゲレッド・マンコヴィッツ、スティーヴ・ハイエットらからインスピレーションを得たが、自分自身の写真からもインスピレーションを得ていたと言う。「今でも偉大なフォトジャーナリストのケン・リーガンが撮ったストーンズの写真を引っ張り出して見ている」ということだ。

現在83歳のワイマンは、1989年と1990年のスティール・ホイールズ・ツアー、アーバン・ジャングル・ツアーという大きなツアーを終えた後、ストーンズとのツアーはもう十分行なったと決断し、1993年にストーンズから離れることを発表し、そのあとはソロ活動に専念した。現在のワイマンは自身のバンド、ビル・ワイマンズ・リズム・キングスでプレイしており、2018年にレコードをリリースしている。2015年にはワイマンのソロ・アルバム『Back To Basics』も発表された。もうすぐ新しい音楽をファンに届けたいと語るワイマンは「仕上げを待っている楽曲のデモがたくさんあるし、中にはほとんど完成しているものもある。それに他のアーティストのプロデュースをする計画もあるんだ」と言う。

そして、この写真集『Stones From the Inside』が大当たりしたら、2冊目の写真集を出版する可能性があるらしい。「この本は10冊目になるけど、これが成功したら、次も写真集を出すことになる。”Stones II From the Inside”になるか、大自然を写した写真集になるかはわからないが。とにかく、頭の中でいろんなプロジェクトのアイデアがうごめいているんだよ」とワイマンが説明してくれた。

今回は彼の新著から、異彩を放つ写真をワイマン自身のコメントとともに紹介しよう。


All Photo by Bill Wyman


ミック・ジャガー、1975年6月18日
「カナダのライブに向かう途中のバスの中で夕陽を見ている姿を撮った」


ブライアン・ジョーンズ、1966年2月
「これはいつも通りのクレージーなブライアン。バックステージの彼の楽屋だね」


ジョン・ベルーシ、1979年4月22日
カナダ・オンタリオ州にあるオシャワ・シヴィック・オーディトリアムのバックステージにて。「これは普段と違うおとなしい彼で、ペンを手にしているから、間違いなく買い物リストを作っている最中だ」


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ローリング・ストーンズ、ビル・ワイマンが撮った知られざる素顔(15点)


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