メジャーデビュー15周年を迎えたKENJI03(MC.Vo.Gt)、TEEDA(MC)によるミクスチャー・ロックバンドBACK-ONが、タイアップ曲を中心としたセルフカバーと配信限定EPを初収録した2枚組CDアルバム『FLIP SOUND』を2021年2月17日にリリースする。

国内外のライブで鍛え上げられたバンドサウンドをブラッシュアップしたDISC1と、2人体制スタート以降の新たな音楽への挑戦が伺えるDISC2には、キャリアから培ったダイナミズムと余裕、それでいて”レペゼン足立”を標榜するやんちゃさが同居しており、今のBACK-ONがまるごとパッケージされている。15年を振り返ると共に、これから音楽を発信する意欲を2人に語ってもらった。



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―メジャーデビュー15周年、おめでとうございます。『FLIP SOUND』はバンドの出発地点、地元足立区にあるリハーサルスタジオをタイトルにしているとのことで、ご自分たちの原点を振り返る機会にもなったかと思います。15年間を振り返ると、どんな言葉が浮かびますか。

KENJI03:本当にもう、無我夢中で走ってきて気が付いたら15周年というのが率直な感想なんですけど、ひと言で言うなら感謝しかないですよね。そういう気持ちから、これまで応援してくれていたみなさんに形として何かできるかなと考えたときに、今まで作った曲を今の自分たちでアレンジした作品はどうだろう、ということで今回セルフカバーを作らせてもらいました。

TEEDA:デビューした頃って、本当に20歳ぐらいだったので、アーティストとしてすごく未熟だったんですよね。右も左もわからない中で失敗を重ねたり、「こっちに行った方がいいよ」って言われて「そっちの方がいいのかな?」ってフラフラしてた時もあったりして。だからこそ、セルフカバーをやる上で曲への思い入れというか、「この時こうだったな、ああだったな」ということを思い返しながら作ることができましたし、その当時にタイアップを含めて曲をリリースできたことをすごく感謝しています。

―今回、そうしたことを言葉にして話したりしたのでしょうか。

TEEDA:レコーディング中に、「これってこのときの気持ちで歌った方がいいよね?」とか、「このときどうだった?」って、曲を通して話していた感じですね。

KENJI03:デビューしたのが若かったこともあって、メンバー、スタッフで一緒に考えていたというのもあったので。それを考えると、さっきTEEDAが言ったように、あの頃は未熟だった自分が作ったときのサウンドを今作ったらどうなるのかっていうワクワク感はありました。



―お互いの良さも改めて確認できた感じですか?

TEEDA:そうですね。結成当時から、KENJIって勢いがあってすごく突っ走るタイプで、結構ヒヤッとする場面も多かったんです。でも今の2人体制になってから「あれ? こんなに細かかったっけ?」っていうぐらい、これを出したらどうやって見られるのかとか、ビックリするぐらいすごく緻密に計算して考えてる部分があって。それを尊重した方が良いなと思うようになったというか、結構任せちゃいますね。意外と親目線、兄弟目線で見てたけど、2人になったらスゲえなって。なんで今までやってこなかったんだろう? っていうのもあるけど(笑)。

―以前はもっと危うい存在だった?

TEEDA:だけど、それが良かったんですよね。デビュー当時はKENJIと僕の2MCで前にドーンと出ているので、どっちも勢いで行ってたんですけど、だんだん揉まれていくうちに色んな役割が出てきたりして。KENJIって戦隊もので言うとレッドで、ドカーンと行くタイプのイメージなのが、だんだん緻密になってきてすごいなと思ってます。

KENJI03:やっぱりそれって、2人体制になったのが大きいですね。4人体制の方が、人に任せている部分が強かったんだろうなっていうところもあったし。逆に僕が今回TEEDAに対して思ったのは、常に安定している人なんだなって。どんなときもラップがブレないところはさすがだなって感じました。安定の4番打者というか。僕は1番か2番でいきなりバントして走って逃げきれるかアウトになるかみたいなタイプだったので(笑)。

―戦隊もののレッドと4番打者のコンビが今のBACK-ON?

TEEDA:はははは(笑)。

KENJI03:すごく不思議な組み合わせですけどね(笑)。



―この15年って、スマホの登場、サブスクの普及等、音楽を取り巻く環境にとってすごく大きな変化が常にあった時代だと思います。そうした変化って音楽を作る上でどんな影響をもたらしていますか。

KENJI03:今、音楽をメインで聴くのってスマホだと思うし、そうするとどうしてもバンド、ギターサウンドってノイジーに聴こえちゃって耳障りな部分もすごく出てくると思うんです。2人体制になってからは、そういう部分を取り除いて聴きやすい方に持っていこうという志向になって行ったんですけど、自分たちの原点はバンドサウンドだし、今回はもう1回ノイジーなものを作りたいなという気持ちにさせてもらいました。

TEEDA:家のサウンドシステムで聴くっていう経験が、中高生とかにはなくなってると思うし、今はイヤホンで聴くか携帯を置きっぱなしにして聴くかが多いと思うんです。そういう中で回ってる音楽って、ヒップホップ、R&B、ポップスだったり、やっぱり歌がメインで出てくるものがほとんどだと思うんですけど、その中で「ちゃんとした音ってどうなんだろう?」と思ってサウンドシステムで聴いてみたいなとか、ヘッドホンで聴いてみようってなるようなサウンドになれば良いなって。そこから「ライブに行ってみたいな」という気持ちになってもらえたらなという思いはあります。

―なるほど、そういうサウンド作りに先ほどおっしゃっていた”緻密さ”があるということですね。今回、2枚に分かれている中でDISC1の方は曲が色んな年代に分かれていますし、曲ごとに音圧の違いなどあったんじゃないかと思うんですが、とてもスムーズに聴くことができました。このあたりはどんな工夫があるのでしょうか。

KENJI03:その時々のミックスエンジニアの違いもあるし、自分たちの録り方も全然違っていたので、それを揃えたいというのは確かに今回自分の中にはありました。後半の曲に関しては、それこそ音圧だとかギターサウンドのエッヂ感はもうちょっと立たせたいというのはこだわりましたね。あとテーマ的には、今までのオリジナルの音をなるべく使わないで、全部自分たちで一から録ったというのもあって。今の2人体制の新しい音を過去の曲で表現したかったというのはあります。

TEEDA:ライブでは今の自分たちのモチベーション、流行りとか、進化した部分でやりたいんですけど、過去の音源データを使ったりするので、いかんせん「ああ、ここ無くていいかな」とか「ここはもうちょっと欲しいな」という部分が出てくるんですよね。なので、どうせだったらガラッと1回録り直して、「これはいる、これはいらない」って全部整理しながら新しいサウンドに持っていきたいよねっていうのはありました。

KENJI03:例えば、「STRIKE BACK」は録り直してはいるんですけど、どちらかというとオリジナルをなぞっていったところが大きくて、あとはシンセとかストリングスを排除してより楽器隊を立たせるアレンジにしたりしています。





―今作についてTEEDAさんは「初めて手に取る方にも先入観なく聴いてもらえたら」とコメントしていましたが、それはポイントとすればどんなところなんでしょう?

TEEDA:たぶん、オリジナル曲のままでやってたら、今の僕らのファンも新しい人も、過去のサウンド感なんで新鮮味がないのかなって。BACK-ONを知らない人たちがパッと手に取って聴いてくれたときに、「サウンドかっこいいな」とか、セルフカバーで結構前に出た曲なのに「これって最近の曲みたいじゃない? かっこいいね」って言われたいというのはあるので、そこらへんはすごくこだわってます。1曲目の「Butterfly」なんかは、オリジナルのラップのフロウから最近のエモラップっぽいフロウに変えてみたり、それに合わせて少し歌詞を変えてみたりとか、そういう部分でのアプローチをしていますね。新たに手に取ってくれた人が、「ヒップホップ? あれ? ロックじゃん」っていう風になってほしいなって。



―ミクスチャーロックって、お2人にとって体に染みついているものがあるんじゃないかと思うのですが、そこに対するアプローチって時を経て変わった部分もありますか。

KENJI03:僕らが始めた頃って、所謂ミクスチャーブームというか、ラップメタルとかが流行ってた時代で。はじめの頃僕は2MCの1人みたいな表記だったんですけど、そこからもっとメロディを歌うようになったりして、どんどんロックバンド的になって行って。時代によって、サウンドのアプローチも初期、中期、今と、聴き比べると全然違うので、自分たちなりにステップアップして進化してきたなということが、振り返るとよくわかりますね。



―では、それぞれ、DISC1でとくに思い入れのある曲を教えてもらえますか。

KENJI03:本当に今回は全部大変で(笑)。全部思い入れはあるんですけど、「a day dreaming...」は、オリジナルとは別のアプローチが、今回の収録曲の中でも色濃く出たのかなと思っています。オリジナルは、ミドルテンポの曲でドラムは8ビートで疾走感のある曲だったんですけど、それを完全にバラード調にしているんです。音数も、今までのBACK-ONからすると半分ぐらいしかなくて、新しいアプローチができたと思いますし、今の等身大の自分たちのバラード曲なんじゃないかなと思います。



―すごくメロウな曲ですね。こういうところは、音を引き算する志向になっている?

KENJI03:そうですね。今のヒットチャートを見ても、USとかはとくに音数は減らしていて。僕が好きなエンジニアさんとかは、「音が少ない方がより伝わる」という風におっしゃっていたので。このアルバムで初めてBACK-ONを知る人は、「a day dreaming...」はだいぶ印象が強く残るんじゃないかなと思っています。

TEEDA:僕は「OVER」です。デビュー当時のわりとラウドな曲なんですけど。今回セルフカバーをするにあたって確かにその頃よりキャリアもあって上手く歌えるんですけど、そうやってしまったらこの曲の方向性と違ってきちゃうと思ったんです。なので、「いかにその当時っぽく歌えるか?」ということを重視しました。オリジナルを聴いてみたら、「若いわ〜声高いな〜」と思って(笑)。リズム感も若いな、突っ込んでるな、勢いだけだな、みたいな。歌詞で言ってることも、「壁を越えろ」というテーマだったら全部に「壁を越えろ」って言ってるし。もっと上手い言い回しはなかったのかなって(笑)。それで歌詞も変えたいなというのもあったんですけど、でもこれはその当時にしかできないもの、書けないものだし、当時の勢いも大事だと思ったんです。そこを残しつつ、今の自分と20歳ぐらいの自分をミックスするか、というのがすごくむずかしかったです。普通に歌ってるつもりでも、ちょっとグルーヴが出ちゃったりして、パンクなノリがなくなっちゃってるんですよね。それを思い出すのがすごく大変でしたけど、今の自分と20歳ぐらいの自分をほどよくミックスできた感じがしてすごく思い入れがありますね。



―「DRIVE」はすごく軽快な聴き心地が好きなんですけど、この曲に関してオリジナルとの差を教えてもらえますか?

KENJI03:オリジナルの方が、バンドサウンド、ロックっぽい感じです。この曲はもともとすごく好きでライブでもたまにやってる曲だったんですけど、今回真っ先にやりたいなと思ったんです。アレンジのイメージで言うとThe 1975のような最近のUKのシティポップみたいな、ああいう綺麗なコーラスがかかったギターのトラック。少し落ち着いた印象にしたいなと思っていました。



TEEDA:僕のラップのテーマとしては、レーシングカーに乗って、首都高を走ってるイメージでもともと書いてたんですけど、より車に乗ってる感を出せたかなというのと、ラップをもうちょっと後ろノリにしてもう少しグルーヴ感が出るようにしていて。本当に「DRIVE」というだけあって、車に乗ってるときに鼻歌で後ろノリでノッてくれたらいいなっていうイメージで録り直しました。

KENJI03:この曲と「flower」はとくに、ベースラインのフレーズをオリジナルよりも結構こだわって作りました。もともとルート弾きだったものが、少し前に出る強めのフレーズ感になっていたり。じつはギターがそんなに入ってないんですよね。どちらかというとビートとベースがメインにいて、後ろにコーラスでギターが鳴ってるみたいな感じで。だから軽快な感じを出せたんじゃないかなって思います。





―対照的に、DISC1最後の「アルティメット足立」は最初からノイジーな感じで圧倒されました。

KENJI03:この曲は、インディーズの頃に出した『ADACHI TRIBE』というアルバムの曲で、入れたいなと思ったんですけど、メジャーデビュー15周年とは関係ないなと思って(笑)。でもどうしても入れたかったんです。何回もオリジナルを聴いていて、どうせやるんだったらもっとノイジーにしたいなと思って。イメージとしては僕らはビースティ・ボーイズが大好きで影響を受けてたんですけど、初期のビースティっぽい感じでやろうって話していて。昔のMTRのペラッペラな音を再現したかったんですけど、どうやってもその音にたどり着けなくて。1個だけそれに似たプラグインがあって、それを全部フル10にしたら、「ジャー!」みたいなノイジーな音になったんで、「よっしゃこれだこれだ!」って(笑)。

―4トラックのカセットMTRで録ったような感じで。

KENJI03:そうなんですよ。敢えて今の音と逆行して汚したいというか。

―インディーズ時代の曲とはいえ、このアルバムのタイトルにもつながる曲ですよね。

TEEDA:そうですね。なんだか、すごく地元好きなやつみたいな感じになってるんですけど(笑)。

KENJI03:でも、どこに行っても常にレペゼンしてるところはあるよね(笑)?

TEEDA:そうそう。足立区って何か嫌なイメージを持たれがちですから、「そんなことねえぞ、足立ってイケてるんだぞ」っていう感じを出したいというか、ヒップホップマインドに近いというか。

KENJI03:うん、そうだね。

―レペゼン足立区といえば北野武さんがいますが。

KENJI03:そうなんですよねえ。

TEEDA:高すぎるんですよ、壁が(笑)。



―DSIC2は配信限定EP・ミニアルバムをまとめたCDですね。DSIC1と比べてみると、カバー曲もあり、実験的なサウンドや遊び心がある曲が多い気がします。

KENJI03:これは、全曲が2人体制がスタートしてから作った曲なので。2人になったときにはBACK-ONを引き継ぎつつ、新しいBACK-ONを作ろうと思ってリスタートしたので、そういった思いが曲に出てるんじゃないかなと思います。

―DSIC2についてもそれぞれ曲を挙げてもらえますか。

KENJI03:「Clown」は、それまでバンドサウンドがメインだったので、所謂トラックで押すこういう楽曲のアプローチもそれまでのやったことのないもので。デモで作った音と聴き比べるとだいぶ違っていたりして、そういう意味ではかなり試行錯誤して作った曲ですね。やっていくうちに色々変わって行って、結果的にまた新しいものができたというか。当時の自分たちの、今に続く道しるべになった曲じゃないかなと思います。



―途中、レゲエタッチなところが出てきたりしますね。

KENJI03:その当時、トゥエンティ・ワン・パイロッツとかロイヤル・ブラッドとか、2人でやってるバンドをやたらと聴いていたんですよ(笑)。そういうのが出たのかなって。

TEEDA:ライブでやっててすごく楽しくて、自分の家でも聴いちゃうのは「Switch」です。この曲のフレーズはレイジ(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)っぽくて。そういうのもやってみたいよねっていう感じで、だけどそのまんま政治的なこととか、かしこまった真面目な歌詞とかじゃなくて、ちょっとバカっぽい感じがいいなというか。レイジっぽいフレーズなんだけど、言ってることとかマインド感はビースティっぽい感じがいいよねっていうところで、フリースタイルっぽい感じのラップもガンガン詰めて、遊んでる感がすごく出てると思います。ライブでも手を振ったりとかコール&レスポンスしたりできる曲なので、個人的には「これぞBACK-ON」っぽいなって思ってます。あともう1曲、「three two one」は僕がラウドなミクスチャー感がすごく好きで、KENJIからデモが上がってきたときに「これはかっこいいなあ」ってめちゃくちゃアガりました。この世代は響くだろうなと思うし、今の子たちが聴いたら「なんだこれ!?」っていう感じになるだろうなと思います。



―ちょっとオリエンタルなテイストもありますね。

TEEDA:そうですね。なんかエイジアン・ダブ(ファウンデイション)っぽい言葉が入っていたりとか。すごく怪しい感じとラウドな感じとレゲエラップと、みたいな。



―洋楽カバー曲も入ってますが、これはどうしてこの2曲だったんですか。

KENJI03:自分たちが洋楽のカバーをやるんだったらどれかなと思ったときに、これだったらBACK-ONとしての面白いことができそうだなって思いついたのが、「WILD THING」と「Wannabe」だったんです。

TEEDA:リンキン・パークとかをカバーして、”ザ・ミクスチャー感”をやってもいいんですけど、やったらたぶん普通なんですよね。そうじゃなくて僕らが通ってるもの、映画『メジャーリーグ』で流れている「WILD THING」とか「Wannabe」(スパイス・ガールズ)とかを僕らなりの解釈でやったら面白いなって。

KENJI03:カバー曲に限らずなんですけど、自分の中で曲を作るにあたってのテーマとして、サウンドがロックでも、メロディはポップに落とし込みたいというのがあって。そういう意味で言うと、「WILD THING」と「Wannabe」だったら、メロディがすごくポップだしみんなが知っている中で、どう汚したら面白くできるかなっていうのはありました。とくに「WILD THING」は途中でテンポが変わったり、最初はギターじゃなくてベースのみだったりとか、やりたいことをやり放題やって結果的にすごく遊ばせてもらいました(笑)。

TEEDA:原曲にはないラップも入ってますし(笑)。でも洋楽ってわりと全部韻を踏んでるんで、すぐにラップにしやすいんですね。



―イントロもボコーダーみたいな音から始まってますよね。

KENJI03:そうです。ちょっとピストルズみたいな、ダミ声っぽい拡声器で歌ってるような感じで。なんか、テンポを速めて最初から始めると印象がすごく明るくなるなと思ったんです。でも暗黒感を出したくて(笑)。それでテンポを落として、後半からグワ〜って上げて、最後はみんなで踊り狂うみたいにしたかったんです。

―オリジナル曲はカラッと明るい、暗黒感とは真逆の曲ですよね(笑)。

KENJI03:そうなんですよ。それがイメージ的にあるから、それとは違うアプローチをしたいというのが最初にありました。ブラック・サバスみたいな感じというか。

―「WILD THING」といえば大仁田厚さんの入場テーマ曲でもありますけど、それは関係なかったですか(笑)。

KENJI03:それ知ってる人います(笑)? 僕も昔、東京ドームの佐々木健介戦(1999年1月4日の新日本プロレス東京ドーム大会)を観に行ったときに「おおっ! テーマ曲「WILD THING」かよ!?」って知ったんですよ。それまで「メジャーリーグ」のチャーリー・シーンのイメージが強かったのに、邪道のイメージしかなくなってしまいました。

―それが影響して曲を汚してしまった?

KENJI03:確かにそうかもしれない(笑)。



―13曲目の「Shall we dance」はすごく真っすぐなアコースティック・バラードですね。

KENJI03:この曲は、僕の親友が結婚したときにそいつに何かを捧げたいなと思ったときに、友だちに向けて曲を作ったことがなかったので、このタイミングで何かプレゼントしたいなと思ったのがきっかけです。2人体制が始まってすぐできた曲だったんですけど、デモがどちらかというかそれまでの4人体制に近いものだったんです。だから、出すタイミング的に今じゃないな、と思っているうちに時間が経ってしまって。前作『rebirth』を出すときに「ここだな」と思って、もう1度デモを引っ張ってきてアレンジし直して収録した楽曲です。それまでのDISC2の楽曲は自分たちの表現したいサウンド感にこだわって作ってたんですけど、「Shall we dance」に関しては、本当に素直にストレートにアレンジもしたので、これに関しては何も考えずに作りました。



TEEDA:いつの間にか役割的にオケとかメロディをKENJIが作って、僕がそれに歌詞をつけたりしてたんですけど、この曲は歌詞もできてるしこういう風にいきたいというものもあったので、そこにどうやって入ろうかなって。曲として成り立ってるから変に邪魔したくないというか、KENJIが思ってるイメージ像、歌の意図が聴いている人にわかりやすいように、ラップでちゃんとストーリー性を出した感じです。

―最後は、1stシングルのニューバージョン「Chain2020」で締めくくっています。

KENJI:1stシングルというのもあるし、初めてアニメのタイアップになって(『エア・ギア』OP曲)、海外のライブに呼ばれるきっかけにもなった曲なんです。「Chain2020」を録ったときに、こういう感じに今の自分たちのサウンドで曲をブラッシュアップしたら、また新しいサウンドになるんじゃないかっていうきっかけになったんですよね。これがなかったら、もしかしたらセルフカバーもこういう内容にはなってなかったかもしれないです。

TEEDA:やってなかったかもしれないよね? そういう意味では、海外ライブとかタイアップとかセルフカバーだったり、毎回きっかけを持ってきてくれる曲なんです。





―今回、CD+DVDの豪華盤も発売されますが、こちらはどういう内容になってますか。

KENJI03:自主企画の「Bring the Noise」というイベントがあるんですけど、コロナ禍でお客さんが入れられないということで、無観客でやったライブをDVDに収録しています。

―今はまだライブという表現の場を作るのが厳しい状況ですが、これからどのようにBACK-ONの音楽を届けていこうとお考えですか。

TEEDA:今ライブができない状況で、この先もたぶんまだまだ時間がかかりそうな気がするので、無観客の配信ライブというのも主流になってきているし、もしそれをやるならもっとBACK-ONらしい新しい方法でやれたらなって考えてます。前回配信ライブをやったときに、普通にステージでライブするのではなくて、MVみたいに撮影していくスタイルでやったりしたので、どうせだったらネガティブじゃなくて、プラスに考えて新しいことに挑戦していこうと思ってます。あとは色んな曲をリリースしていけば、ライブが解禁になったときに、その曲を一気にドカーンとライブでできるんじゃないかなって。なので、今年はすごくリリースできたらなと思ってます。

KENJI03:もちろん、お客さんを入れてのライブをしたいのはみんな同じだし、僕は逆にこれがすごくチャンスだと思っていて。新しい音楽の届け方のツールができたことによって、より世界に発信しやすくなったと思うし。今年は有観客でも無観客でも、今しかできないことを使って発信していきたいです。あとはアルバムを今年リリースしたいです。立ち止まってる理由なんかないと思うので、とにかく走る続けてやれることをやって活動していきたいですね。


<リリース情報>



BACK-ON
『Flip Sound』
2021年2月17日(水)発売

=収録曲=
[CD Disc-1] ※2形態共通
1. Butterfly
2. STRIKE BACK
3. flower
4. flyaway
5. ニブンノイチ
6. DRIVE
7. Sands of time
8. a day dreaming...
9. BLAZE LINE
10. NEW WORLD
11. ヒカリサスホウ
12. Over
13. INFINITY
14. Believer
15. アルティメット足立

[CD Disc-2]※2形態共通
1. Clown
2. Carry on
3. Laugh now
4. Misty rain
5. Knock knock
6. WILD THING
7. Wannabe
8. Good morning
9. Switch
10. rebirth
11. three two one
12. TOKYO BE-BOP
13. Shall we dance
14. Chain2020

[DVD]
【2020.12.13 無観客配信ライブ
"Bring the Noise Vol.3"】
1. Bring the Noise
2. Clown
3. Misty rain
4. DRIVE
5. 愛言葉
6. TOKYO BE-BOP
7. READY SET GO!
8. セルリアン
9. ROCKSTAR ANTHEM
10. with you
11. ニブンノイチ
12. flower

【MUSIC VIDEO】
Clown
Good morning
three two one
SWITCH
TOKYO BE-BOP
Shall we dance
Chain2020

・Official HP:https://backon-flipsound.com/