44年前、米ミシシッピー州ジャクソン郡で発見された身元不明の遺体が、同州レフロア郡のクララ・バードロングさんであることが判明した。現地時間21日、ジャクソン郡保安官事務所によると、捜査官は2020年に他界した「全米史上最悪のシリアルキラー」ことサミュエル・リトルが犯人だと考えている。

生前、過去の殺害の詳細を生々しく語ったサミュエル・リトル

保安官事務所の声明によれば1977年のクリスマスの2日後、ハンターが偶然ジャクソン郡の僻地、エスカタウパの工事現場で白骨化した遺体を発見。検視の結果、遺体はウィッグをかぶっていたとみられる小柄の黒人女性で、前歯には特徴的な金歯を入れていた。女性の身元は分からぬまま、発見場所にちなんで「エスカタウパのJane Doe(身元不明女性)」と呼ばれた。

それから数十年後の2018年、連続殺人犯サミュエル・リトルはこの女性の殺害を自供したが、女性の名前はわからないと供述した。警察はリトルが女性の死亡時期にジャクソン郡にいたことを確認したものの、犯行を裏付ける決定的な証拠はなかった。

合計93件の殺人を自供したリトルは、主に黒人女性、それも家出したり貧困や依存症に苦しんでいた黒人女性を標的にしていた。彼は捜査官に、すぐに行方不明届が出されないような被害者を選んでいたと得意げに語った。「白人の居住区に出向いて10代の女の子をさらうなんてことはしない」。ワシントンポスト紙が入手した証言テープで、彼はこう語った。2014年に逮捕され、その後有罪判決を受けたリトルは、やがて自らが手にかけた女性たちの似顔絵を描き始めた。警察当局はそれをもとに、さらなる被害者特定に当たった。

保安官の声明によれば、捜査官は今年初めにDNA調査会社と連携し、身元不明女性の家系図作成に乗り出した。ほどなく遠縁のいとこを突き止め、そのいとこから93歳になるミシシッピー州生まれの祖母を紹介してもらった。祖母が捜査官に語ったところでは、祖母のいとこにあたる1933年生まれのクララ・バードロングさんが、1970年代にレフロア郡から行方不明になったという。捜査官がテキサス州に住む別の遠縁のいとこを訪ねると、やはりバードロングさんが70年代に姿を消したという話だった。「ナッティン」というニックネームで呼ばれていた彼女は、小柄で、ウィッグをかぶり、前歯に金歯を入れていたという。8月に捜査官はレフロア郡で3人目の女性に接触。その女性の記憶では、バードロングさんは70年代にフロリダへ向かう途中でミシシッピーに立ち寄ったという男性と一緒に地元を去ったそうだ。その女性はそれきりバードロングさんの姿を見ていない。

捜査官はバードロングさんの親族のDNAと93歳の祖母のDNAを照合。他に可能性のある親族を除外した結果、エスカタウパの身元不明女性の遺体が1933年ミシシッピー州レフロア郡で生まれたクララ・バードロングさんであるとの結論に達した。当局は殺害の第一容疑者にリトルを挙げている。

【関連記事】連続殺人鬼の正体を暴いたDNAデータベースと家系図作成サイトの最強タッグ

from Rolling Stone US