6歳よりダンスをはじめ、14歳より約3年半ニューヨークでアーティスト留学、アポロシアターのステージに3度立つなどの経験を経て、現在は活動拠点をアメリカと日本に置いて活動するZ世代のグローバルアーティスト、Ayumu Imazu。作詞・作曲・コレオグラフまで自身で行うマルチな才能を持つ彼は2021年8月、配信シングル「Juice」にてメジャーデビュー果たし、9月30日配信の「Stranger」では『SCARLET NEXUS』第2クールエンディングソングを初のアニメタイアップとして担当、11月に新シングル「ACCHI KOCCHI」をリリースした。マルチなクリエイティブな才能で世界での活躍を展望にしているAyumuに、今年8月ぶり2度目のインタビューを行った。

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ー前回の取材でもブルーノ・マーズからの影響についてお話していましたが、ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークのアルバム『An Evening With Silk Sonic』は聴きましたか?

はい、聴きました。久しぶりに音楽を聴いて、とても楽しくなるアルバムでした。あの2人がタッグを組んだからこそできている音楽が昇華された誰にもできないサウンドになっていると思います。

ーそれぞれのルーツである60年代、70年代のソウルやファンクを現代的に反映させていて、新鮮味もあるバランスが素晴らしいですよね。

初めて聴いた時はモータウン系から来ているんだなと、すごく感じました。現代風にしたというより、彼らが聴きながら育ってきた音楽をそのままやっている。そこから今の時代で音楽をやることになった結果、現代風に自然に変わっていった雰囲気を感じました。

ーAyumuさんと同世代の人たちは、オンライン上で時系列や国も関係なく音楽体験をされてきていますよね。自分のルーツを具体的に挙げるとしたらどういった音楽になるんでしょう。

ブルーノ・マーズは自分の中で1番長い間好きだったアーティストなので、ルーツにはなりますし、小さい頃には自然と流れてくるようなJ-POPも聴いていて、今楽曲を制作する時に影響しているなとも感じています。留学中に意識的に聴くようになったのはR&Bだったり、ソウルやファンクも自分のルーツとして活きているなと思いますが、やはりルーツはブルーノ・マーズに戻ります。



ーAyumuさんより下の世代の方はアーティスト単位というより、曲単位で聴いている人が多い印象があるので、そこまでルーツがはっきりしているのは、ある意味珍しいですよね。

それはすごく感じます。今はSNSでアーティストのことは知らなくても、その1曲を好きになって、楽曲の再生数が増えることがありますよね。

ーそれを自覚しつつ、Ayumuさんがアーティストとしてやっていく上での葛藤はないですか?

僕は楽曲もそうですし、パフォーマンス面も全面的に見せていくのが理想です。葛藤というより、逆にもっといい楽曲を作りたい気持ちの方が強いかもしれないです。いい楽曲を作って、ダンスやパフォーマンス面で魅せていきたいと思っています。

ーパフォーマンス面で言うと、BTSやBE:FIRSTなど男性グループの活躍が目立ってきている中、ソロでやる上での大変さはありますか?

現状、振り付けと構成は全部自分で決めて、作詞作曲もしています。そういう面でカロリーが高いので大変だなとは思うんですけど、ダンスの構成や振り付けを作ること自体はすごく好きですし、自分の中で良いものを作れる自信があります。実は僕1人だけでやるスタイルにこだわりは持っていなくて、もし誰かと一緒にやることになったとしても、ダンスや構成をつける時の制作には携わりたいです。

ーライブのパフォーマンスではバックダンサーの方と一緒に踊られたり、ご自身1人でパフォーマンスされたり、かなり自由自在ですよね。

僕がアーティストとしてどうしたら1番見てもらいやすいか、構成を作る部分はもっと考えないといけないなと思いますし、どうしたらおもしろい構成を作れるとか、演出になるかはこれからも勉強をしたり、経験を積んで学んでいくことだなと思って日々取り組んでいます。



ーソロのアーティストの在り方として参考にしている人はいらっしゃいますか?

様々なアーティストさんの要素が好きではありますが、今はこの人みたいになりたいという具体的な人はいないです。

ーロールモデルがいた方が突き進んでいきやすいのかなと思っていたんですけど、自分で道を開いていくのは素晴らしいことでありつつ、なかなか険しい道でもありますよね。

そこが1番難しいところです。今ってどのカテゴリーに入るのかを意識したり、Ayumu Imazuを聴いた時に「こういうアーティストだね」、「この子はああいうことができるよね」みたいなイメージをはっきりしていかないといけないとすごく感じています。それが今僕の中にある1番の課題であるかなと考えています。



ー例えば、BTSが世界で評価されている現状に関してはどう感じてらっしゃいますか?

すごいと思いますし、非常に良い事だと思っています。アジア圏から発信された音楽が初めて世界で認知もされて、しっかり評価もされている。そういった面でも時代は変わってきているなと感じます。



ー僕なんかは40歳近いので、ジェンダーなどの価値観をアップデートしないとと意識的に考えないとと思わされることが多いんですけど、Ayumuさんは、今の時代に男性がどんな表現をするのか、意識しているところはあるのでしょうか。

そこに関しては、男性と女性で分けて考えなくて良いと思っています。女性でも様々な女性がいるし、男性でも様々な人がいるので、女性と男性はそれぞれこうであるべきだと考えること自体が間違っていると思っています。なので、僕は個人的に男性だからこうあるべきだという考え方は全くないです。

ーどうして、Ayumuさんのようなダイバーシティな考え方ができるようになったんでしょう。

13歳頃まで大阪に住んでいて、その当時は男女間について特に考えていなかったんですけど、ニューヨークに行ってから実感するようになりました。特に今の時代では性別であったり、物の見方は自然と進化していくものなんだなと僕も感じています。

ーそれこそ前のインタビューでおっしゃってましたが、アメリカに行って、自分がアジア人だということを逆に客観視した経験も今のAyumuさんの思想に反映されていますよね。

そうですね。いざアメリカに行ってみると僕が外国人だったので、そこで初めて外から自分が見えました。自分の住んでいる環境や周りの環境で今の自分が存在しているし、産まれた瞬間から自分がどういう人なのかは分かっていないと思うので、環境はすごく大事だなと思います。

ー自身の想いや考えを発信して、いろいろな価値観の人に見られて、SNSとかでいろいろ言われるじゃないですか。丸腰で表現していくって本当にすごいことだなと思います。

度胸がいりますね(笑)。

ーいろいろな声に対して、自分の気持ちが削がれることはないんでしょうか。

現状はSNSを使って自分を発信している感覚は特に考えた事がありません。今日のようにインタビューで質問を直接頂く時、自分の意見として嘘のないことを言っています。もっと影響力が増えて、自分の力で社会でも何か役に立てることがあると感じられるようになったら、自分からもっと発信していくようになるのかなと思います。

ー自分が発信したいと思うことはある程度固まってきていますか?

自分が発信したいことは、楽曲に繋がっているので楽曲で発信したり、形も変わっていくものでもあるので、その変化をずっと発信し続けるものなのかなと思います。



ー新曲「ACCHI KOCCHI」はどうしてこのようなタイトルにしたのでしょうか。

サビのメロディが決まっていて、歌詞をどうしようかなと考えていた時に、「ACCHI KOCCHI」というフレーズが出てきて、結構思い切ったタイトルなので、最初はやめようと思ったんです。「Answer」とかそういうタイトルを考えたのですが、なんか違うなと思って。リリースが近づいてきて、「ACCHI KOCCHI」にしてよかったなと、しっくり来るようになりました。サビで〈あっちこっち〉って連呼しているのに、タイトルを「Answer」にするのも違うかなと思って、思い切って「ACCHI KOCCHI」というタイトルにしました。



ーアルファベット表記にしているのは理由があるんですか?

ひらがなよりはアルファベットが自分の中でしっくりきたという理由です。

ーひらがなだとだいぶ印象が違いますね(笑)。デビューシングル『Juice』とは曲調がだいぶ違います。

「ACCHI KOCCHI」は作詞と作曲を同世代のyonkeyくんというプロデューサーと初めて作りました。yonkeyくんはプロデューサー兼バンドもやっていて、僕と同世代であそこまでクオリティの高いものを作れる子はいないんじゃないかっていうほど刺激をもらっています。ビートの作り方や音色の使い方にセンスがありますし、聴いている音楽も合うのでこれからもっと一緒に楽曲制作をしたいと思っています。

ーyonkeyさんとの音楽的な共通項はどういったところなんでしょう。

少しエレクトロニカ要素が入ったR&B、ラッパーで言ったらチャンス・ザ・ラッパーやゴールドリンクとか。あとはR&B系で言ったら、ローレンスとかレミ・ウォルフなど、聴いている音楽・アーティストが共通しています。



ーyonkeyさんと一緒に制作する時は好きなものの話もしつつ、Ayumuさんが楽曲のデモみたいなものを作ってというところから始まったのでしょうか?

最初にyonkeyくんからトラックのドラフトをもらって、自分でメロディも考えつつ、一緒にスタジオに入って、サビのメロディを考えたりしました。メロディができてから、歌詞を僕が考えてつけたって感じですね。スタジオでトップラインを2人で一緒に考えて、その場でちょっとメロディをレコーディングして。そのメロディを家に持ち帰って、歌詞を考えました。

ーサビで〈あっちこっち〉と連呼するのも、メロディができた後の言葉なんですね。曲調とイメージが合致してこのリリックになったところもあるのでしょうか。

トラックを聴いていた時や、メロディを考え始めたくらいからなんとなく曲のイメージ、歌詞の世界観はある程度頭の中にありつつ、それをどう形にしていくかに時間がかかりました。



ー今のAyumuさんの姿勢が「ACCHI KOCCHI」に象徴されている気がしました。

〈見当たらない Answer〉=「見当たらない正解」というのと〈Is there even an answer?〉があるんですけど、ない答えを探しているんじゃないかみたいな葛藤だったり、何をすれば正解なのか、ゴールが見えない感じを暗くなりすぎず明るめに書いた楽曲になっています。人生をすごく頑張ろうと思わなくてもいいし、聴く人に少しでも気楽になってもらえたらいいなと思っています。

ーここまでダイレクトに包み隠さず表しているのはグッと来ました。

いつも完璧な状態でいるというより、素の部分を出していきたい気持ちがあります。歌詞も少し背伸びしたような歌詞も書くのですが、できるだけ偽りのないものを書いていて一人間として素でありたいというのはありますね。



ー「Stranger」は曲調的に「ACCHI KOCCHI」とだいぶ違いますよね。タイアップというのも踏まえて制作されたのでしょうか。

「Stranger」はアニメの初タイアップだったので、今までやってきた音楽からある程度離れて、少し自分の殻を破って曲を作りました。

ー「Stranger」は今井了介さんと制作されています。yonkeyさんとの制作過程とはどんな部分が違いましたか?

今井さんとは「Light Up」や「PARADISE」もコライトをさせてもらっていて、自分の中で1番安心して一緒に制作できる方です。「Stranger」も一緒にコライトしながら作っていった曲です。yonkeyくんと違って、今井さんとはスタジオに0の状態で入って「どういう曲にしようか」という話から作っていきます。最初は方向性を決めて、「こういう曲どう思う?」みたいなリファレンス、最近聴いている曲からまず出し合って、そこから自然と生まれていくものもあります。

ー「Stranger」に関してはどういう曲をお互いに出し合ったのでしょう。

J-POP過ぎず、洋楽過ぎずみたいな絶妙なラインを制作したいと思いました。歌詞のイメージ自体は自分の中にあったので、それに合うようなメロディラインを同時進行で作っていきました。



ー殻を破るとおっしゃっていましたが、「Stranger」は自分の中では挑戦的な楽曲だった?

自分の中で楽曲制作をする時はいつも挑戦しています。新しい事に挑戦したいと感じる部分が多いので、楽曲が同じテイストにならないように、自分のアイデンティティは残しつつ、新しい要素を加えたりしていくことはいつも意識しています。



ーコレオグラフは曲を作っている時点でとこか頭の片隅にあるんですか?

最近はコレオグラフのことも頭に入れるようになりました。例えば、トラックはもともとあって、こういうダンスが来たらおもしろいなと考えた時に「じゃあメロディラインはちょっと跳ねた感じにしよう」とか「ゆったりしよう」というのは最近やり始めました。全部同時に進めたり、メロディラインを軸に作ることもありますし、ここの歌詞は絶対変えたくないからというこだわりもあったりします。

ーダンスにおいてもトレンドはあるのでしょうか。

ありますね。最近はダンスが人気を越えて、ダンスをした事がなくてもおもしろいものを表現できますよね。今はダンスをやってない子でもできるTik Tokのダンスなどが、トレンドな気がします。

ーコロナ禍になってみんな手軽に真似できるというか、特に上半身を使って一緒にできるものが好まれるということを聞きました。

まさに「ACCHI KOCCHI」はサビの箇所を誰でもできるような簡単な振りをつけています。「Stranger」はフリースタイルで、どっちかと言うと感情をしっかり表現する振り付けです。「Stranger」は僕の中ではダンスって感じではなくて、歌を軸にパフォーマンスで魅せていきたいです。

ー最後に、Ayumuさんの中で今後の展望や夢を教えてください。

具体的な展望や夢というのは、これからも探していきます。何かのきっかけで多くの人に僕の音楽、存在を知ってもらうというのがずっと1番の目標にあるので。自分の中ではグローバルに活躍したい思いはあるので、アジアツアー・ワールドツアーも絶対にやりたいです。あと、新しい曲を今までやってきたプロデューサーの方と制作したり、yonkeyくんとも同年代なのでもうちょっとラフなセッションみたいな形で楽曲制作をやりたいと考えています。


<リリース情報>



Ayumu Imazu
デジタルシングル「ACCHI KOCCHI」
配信中
配信URL:https://ayumuimazu.lnk.to/ACCHIKOCCHI

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