1月14日、VivaOlaがAile The Shotaを迎え、東京・表参道Wall&Wallで開催したツーマンライブ。ライター川口真紀によるオフィシャルレポートをお届けする。

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次世代のR&Bシーンを牽引していくであろう2人の若きシンガー、VivaOlaとAile The ShotaがWall&Wallにてツーマンライブを敢行。ほぼ満員の観客で埋め尽くされた会場は、開演前から彼らの登場を待つ観客の熱気で満ち溢れていた。

最初に登場したのはAile The Shota。登場するや否や大歓声が飛び交い、人気の高さを窺わせる。オープニング・ナンバー「DEEP」からして、黒い皮の衣装を纏ったハードな見た目とは裏腹に透明感のあるハイトーン・ヴォイスを披露していて、このギャップに多くの人が魅了されるのだなと納得した次第だ。その後もSnowk「Bubble feat. Aile The Shota」では4つ打ちビートを鮮やかに乗りこなし、8分の6拍子バラード「無色透明」では柔らかくジェントルな歌声で観客を引き込んでいくShota。彼の生み出すグルーヴに合わせて観客も腕を上下左右に動かしたりハンドクラップするなど、一体となってライブを盛り上げていく。






Photo by Yutaka Akiyama


Photo by Yutaka Akiyama

浮遊感のあるアップ・チューン「so so good」、シティポップ・ライクなミディアム「AURORA TOKIO」などを披露したのち、「今日初めて自分の曲を聴いた人も惚れさせる自信があるから」という痺れるMCと共に歌った「Pandora」がこの日のハイライトか。攻撃性のあるビートが高速に駆け抜けるハイパーなアップ・チューンであり、アゲアゲなビートに合わせて観客もジャンプで応戦。「表参道でこんなに飛んじゃっていいの?」という言葉に思わず笑ってしまったが、確かにオシャレタウンの代名詞ともいうべき表参道で行われているとは思えない異空間がそこには広がっていた。その空間が楽しくて仕方ないのだけど。その後、彼の決意表明のような歌詞が胸に響く「J-POPSTAR」、切ないメロウ・ミディアム「gomenne」を歌いあげ、最後は最新ビート・ミュージックともいうべき「Epilogue」で締め。最後まで攻めの姿勢が窺えるエネルギッシュなライブであった。



続いてVivaOlaの登場。深遠なオルタナティブR&Bチューン「GIVE MINE」で幕を開けたが、終始アグレッシブだったAile The Shotaのパフォーマンスとは打って変わってチルなムードが充満しており、それまでとは違う音世界に心地好く身を委ねてしまう。筆者の後ろで観ていた女性2人がしきりに「いい声だね〜」と言っていたのが印象的だ。その後、軽やかな2ステップ・チューン「Mixed Feelings」、低音鳴り響くトラップ・ナンバー「PRESENCE」など、英語と日本語が混ざった先鋭的かつグルーヴィな楽曲を披露したのち、浮遊感溢れるスロウ・チューン「O.M.M.」ではこれまた新世代R&Bを代表するシンガー、藤田織也が登場。二人の澄み渡った歌声が会場全体を包み込み、とても優しく幸せな時間が流れていた。アンビエントなサウンドとクセになるサビが印象的な新曲「ROLLS ROYCE」では艶かしいハイトーン・ボイスを披露する一方で、MCでは自分でレゲエ・ホーンの効果音を言って会場を盛り上げたり、「こんなスポーティな恰好は普段しない(友人であるスタイリストからの借り物)」なんて話を少しはにかみながら話す姿がとてもキュート。これまたギャップに魅了されたり。






Photo by Yutaka Akiyama


Photo by Yutaka Akiyama

後半はクールなダンス・チューン「My Moon」、様々なビートが次々と飛び出す「NO TIME」、テンポ感心地好いR&Bミディアム「Over The Moon」など、比較的ビートが立ったアップ〜ミディアムが続き、観客もビートに合わせてジャンプしたり手を振ったりと、盛り上がりもピークに。USのオルタナティブR&Bサウンドと比べても何ら遜色のないハイ・クオリティ&ハイセンスな楽曲はどれも本当にカッコ良く聴き応えがあるし、J-POPとは一線を画す楽曲がきちんと受け入れられ盛り上がっている光景も本当に感動的だった。大盛り上がりの観客を前にして、日本のR&Bの広がりと可能性を強く感じた次第だ。最後はスタイリッシュなアップ・チューン「Runway」、トラップ+2ステップといった趣の「BOLD」を畳み掛けるようにやったのち、Aile The Shotaも登場して「Love you bad」をデュエット。Shotaの「LOVE」も交えたここでしか聴けないアレンジでファンを沸かせ、この日のショウは終了した。



キャラクターもパフォーマンス・スタイルも全く違う2人だけど、根底にR&Bがあり、より刺激的でハイブリッドなR&Bを届けてくれているのは共通するところだ。日本のR&Bシーンの未来は明るいと、誇らしい気持ちになった一夜だった。


左から藤田織也、VivaOla、Aile The Shota(Photo by Yutaka Akiyama)