米空軍は9日午後8時ごろから、沖縄県うるま市の津堅島訓練場水域で、夜間のパラシュート降下訓練を実施した。県と市は、同水域で降下訓練をしないよう防衛局を通じて米側に求めていたが、地元の要請を無視する形で訓練が強行された。同水域での降下訓練はことしに入って5度目。

 これまで日暮れか日が明るい中、実施されてきたが、今回、初めて夜間に行われた。島袋俊夫うるま市長は本紙取材に「引き続き中止を求めていく」とし、同水域での訓練中止を求める方針だ。

 訓練場水域周辺にはモズクの漁場があり、漁業者が同水域を航行することもある。本島と津堅島を結ぶ定期船も航行している。地元住民からは「市民の自由な経済活動の阻害になりかねない」「墜落でもしたら、油漏れも考えられ、大変なことになる」などと懸念の声が上がっている。

 県と市は、津堅島訓練場水域でのパラシュート降下訓練が通知される度に、訓練の中止を再三にわたって強く訴えてきた。しかし、米側は「承認された訓練区域」との認識を示し、降下訓練が常態化している。

 午後8時20分ごろ、米空軍嘉手納基地を離陸したMC130特殊作戦機とみられる機体が津堅島訓練場水域上空に現れた。暗闇の中、機体から数回にわたって、少なくとも八つの物体を落下させる様子が確認された。降下訓練は午後10時ごろまで続いた。

 県は、SACO合意最終報告に基づき、伊江島での降下訓練実施を求めている。一方、国は津堅島訓練場水域での訓練を認めており、双方の認識にはずれが生じている。