29日告示、6月7日投開票の県議選が近づく中、県内各地で違法のぼりやポスターが乱立している。公職選挙法に抵触するため北谷町選挙管理委員会は「有権者は見ています」と強い言葉で啓発活動を実施。もともと北谷町は違法掲示物のない「選挙優等生」だったが、今回の県議選は違法のぼりが目立つようになった。その背景とは―。

 「有権者は見ています!ルールを守ってきれいな選挙 違法な横断幕・ポスター・のぼり等ダメ!」

 4月中旬、北谷町役場前に、こんな横断幕が設置された。こうした違法掲示物の禁止を促す横断幕を町は初めて設置したという。町選管によると、町は2002年ごろから町議らの自主規制と自治会の働き掛けで、違法ポスターやのぼりはほとんど見られなくなった。北谷町の取り組みは町外の選管職員が視察に訪れるなど、選挙の「お手本」となり、各地域で町の取り組みを参考にする自治体が増えていたところだった。

 町選管の親田末光委員長は「違法のぼりやポスターがあると、町民からもすぐ連絡が入った。それなのに今回は、違法のぼりやポスターがなくならない」と苦言を呈す。すでに中頭郡区の4立候補予定者に撤去命令を出した。

 違法のぼりが乱立する背景には、コロナ禍で従来通りの政治活動ができず、立候補予定者に焦りが見えるという。親田委員長は「気持ちは分かるが、違法のぼりやポスターがない北谷町は、町民や有権者としても誇りだった。かつてのクリーンな選挙を取り戻せるよう、さらなるお願いをしたい」と呼び掛けた。

 公選法は、立候補予定者の氏名を類推させるポスターやのぼり、立て札や看板などは、数や場所を制限している。