【豊見城】豊見城市教育委員会文化課と瀬長自治会は5月24日、沖縄戦前の瀬長集落を3D(立体)復元した様子を地元住民に見てもらおうと、瀬長公民館で「戦前集落3Dマップ体験コーナー〜戦前の瀬長島をおさんぽしよう!〜」を開いた。参加者は戦前の暮らしに想像を巡らせたり、「ムラヤーだ」とかつての集落の様子を懐かしがったりして声を上げた。
市教委文化課は2022年度から戦前集落の3D復元事業を開始。米軍が1944〜45年に撮影した空中写真や48年に作成した地形図、高齢者への聞き取り調査をもとに、当時の屋敷の配置や数、垣根の高さや色など集落の景観を再現した。これまでに瀬長、真玉橋、嘉数、豊見城、渡橋名の5集落の復元を終えている。
体験会は瀬長自治会の比嘉智則会長(54)が文化課に掛け合って実現。市が地元の住民向けに体験会を実施するのは今回が初めてだという。
体験会には子どもから大人まで十数人が参加した。初めて見る戦前の瀬長の様子に、驚く声や「どんな暮らしをしていたんだろうね」「わったーお家このへんにあるはず」とさまざまな反応があった。比嘉自治会長は「今日を契機に、自分の住んでいる場所の歴史を学ぶきっかけになれば」と笑顔を見せた。
文化課の奥原三樹さんは「戦前の暮らしにフォーカスを当てることで、戦争によって日常が失われることがよく分かると思う。沖縄戦の理解も深まり、平和学習にも役立てられるのでは」と期待を込め語った。
体験会の前には、23年に発刊した「瀬長史」の編集委員長を務めた上原芳雄さん(86)による、戦前の瀬長の暮らしを紹介する講話も催された。
上原さんは「瀬長は昔から風光明媚(めいび)で豊かな自然に恵まれた素晴らしい場所。沖縄戦など数々の困難を克服しながら今がある」とかつての様子を振り返りながら語り、参加者は真剣な表情で聞き入った。
3D復元された各集落の様子は、市歴史民俗資料展示室でも見ることができる。


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