「里親ってハードルが高いように思うけど、お互い過ごす時間があれば乗り越えられる」と語る川嶋あいさん=佐賀市のメートプラザ佐賀

 里親体験や制度を知ってもらおうと「さとおやフォーラム2018」が17日、佐賀市のメートプラザ佐賀で開かれた。自身も里親家庭で育ったシンガー・ソングライターの川嶋あいさん(32)によるトークセッションがあり、「里親ってハードルが高いように思うけど、過ごした時間は血を超える物がある。時間をかけてそばに寄り添えば子どもは敏感に感じ取る」と語った。

 川嶋さんは幼少期に乳児院や児童養護施設で過ごし、3歳のころから里親である両親の元で育った。音楽との出合いは育てられた母がきっかけだった。「引き取られてから、『保育園に行きたくない』とずっと泣いてたみたいで。歌の体験レッスンをした時に、今まで見たことない笑顔になったらしいんです」と当時のことを語り、「父が亡くなってどんなに金銭的に厳しい時も、歌だけはずっと習わせてくれた」と母親の愛情に感謝した。

 子どもたちも多く聴講した会場で川嶋さんは「子どもたちはいっぱい甘えて。親だけじゃなく、自分のことを見てくれる友達や先生もいる。SOSを受け止める大人は絶対にいると思う」と呼び掛けた。

 NPO法人キーアセットの中村みどりさんも「地域で子どもを育むために」のテーマで講演し、約300人が聴講した。県内の里親の登録数は4月1日現在で、113世帯。267人の子どもたちが、里親家庭や児童養護施設などで実親と離れて暮らしている。