ベルリンの壁崩壊後のドイツを語るヴェルナー・ケーラー総領事=有田町役場

 在大阪・神戸ドイツ総領事館のヴェルナー・ケーラー総領事が7日夕、有田町役場を訪れた。9日で東西ドイツを隔てたベルリンの壁崩壊から30年になるのを前に講演し、統一後の経済、社会環境の変化を解説した。

 同町と独マイセン市の姉妹都市締結40周年を記念して開かれた。ケーラー総領事は、ベルリンの壁崩壊に至る政治、社会情勢を振り返った上で、東西統一後のドイツの現状を語った。

 「統一前に東側にはなかった食器洗浄機が、今は西側と遜色なく普及した。統一時は、女性の就業を促す保育園整備は東側が進んでいた」と紹介。統一後に東側の若者の西側への移住が進み、大企業の本社は全て西側にあり、収入や失業率にも格差が残る現状を報告。近年はこれらを問題視する右派政党の台頭が見られるとした。

 また、「統一のプロセスで犯した過ちについて沈黙しない」などとしたシュタインマイヤー大統領の言葉を引用し、東西の全てが同じになったわけではないとしつつも、統一について「20世紀の政治的なプロセスの中で、最も幸せなものの一つに数えられると思う」と締めくくった。