佐賀大生が嬉野市のまちづくりについて研究・考案した成果の発表会が23日、同市の和多屋別荘「ザ・コットンクラブ」であった。都市工学専攻の三島伸雄教授が指導する学生約60人が、グループごとに考えた地域活性化に向けた企画6案と、整備が進む新幹線新駅周辺の建築デザイン4案を提示した。

 発表したのは、三島教授が担当する科目「地域創成学(3)」を履修する学部3年の37人と、大学院工学研究科の「都市デザイン論」を受講する修士1年の22人。5月に市内各所を訪問し、温泉街が抱える課題や茶業など基幹産業の現状を探ったほか、駅周辺開発で既に決まっている計画についても職員から説明を受けた。それを基として班ごとにアイデアをまとめた。

 3年のグループからは、嬉野温泉が昨年、シニアに人気の温泉地第1位に選ばれたことを踏まえ、母の日限定の格安宿泊プランを作る案や、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」で活躍する配信者にうれしの茶を宣伝してもらうためスポンサーを募るなどの提案が上がった。

 また修士1年の班からは、若年層の観光客を呼ぶため、市内の写真スポットに案内する施設を駅前に造る案などが出された。

 各発表は谷口太一郎市長のほか、まちづくり会社「嬉野創生機構」の古田清悟社長、まちづくりコンサルタント会社「アソボット」(東京)の近藤ナオ氏が審査。その結果、轟の滝に季節限定のレストランを開く案を提案した3年の班と、観光バスとレンタサイクルで市内外の観光地を結び、観光客が旅行内容を組む仕組みを整える案と、それに見合った駅前の建築を総合的にデザインした修士1年の班がそれぞれ最優秀に輝いた。

 受賞案かどうかにかかわらず、市では実現可能性を検討した上で今後のまちづくりの参考にする。また本年度のみならず、今後も共同研究を続けていく予定だという。