鎌倉文学館を見て、高徳院、長谷寺、光則寺と、長谷の名刹を拝観したら江ノ電沿いの海岸線さんぽ。規模が大きく、見ごたえのある寺院が多いので、かなりの距離を歩くことになる。時間にも余裕をもって出かけたい。極楽寺から腰越までは江ノ電に乗るのも楽しい。

スタート:江ノ電長谷駅ー(12分/0.6km)→鎌倉文学館ー(14分/0.7km)→高徳院ー(10分/0.5km)→光則寺ー(7分/0.4km)→長谷寺ー(9分/0.5km)→御霊神社ー(3分/0.2km)→力餅家ー(3分/0.2km)→成就院ー(6分/0.3km)→極楽寺ー(20分/1.0km)→稲村ヶ崎公園ー(51分/2・7km)→満福寺ー(13分/0.7km)→龍口寺ー(1分/0.1km)→扇屋ー(14分/0.8km)→ゴール:小田急江ノ島線片瀬江ノ島駅

今回のコース◆約8.7km/約2時間50分/約1万3200歩

1 鎌倉文学館

広々とした緑の庭園と美しいバラ園

三島由紀夫の『豊饒の海』にも登場する建物は、昭和11年(1936)建築の旧前田侯爵家の別邸で国の登録有形文化財。ステンドグラスや照明など、館内にはアールデコ様式も随所に見られる。鎌倉ゆかりの文学者の展示、文学資料の収集保存なども行なう。

鎌倉文学館(かまくらぶんがくかん)
住所:神奈川県鎌倉市長谷1-5-3/営業時間:9:00〜16:30(10月〜2月は16:00)/定休日:月(祝の場合は開館、5・6・10・11月は臨時開館あり)/アクセス:江ノ島電鉄由比ヶ浜駅から徒歩7分

2 高徳院

露坐の大仏は鎌倉のシンボル

法然上人を開祖とする浄土宗の寺院・高徳院の本尊。大仏は高さ約11.3m、重量約121tあり、国宝に指定されている。浄光上人が民衆から資金を集め、暦仁元年(1238)に木造の大仏を建立したが、台風や地震で崩壊し、建長4年(1252)に建造されたのが現在の青銅の大仏。

高徳院(こうとくいん)
住所:神奈川県鎌倉市長谷4-2-28/営業時間:8:00〜17:00(10〜3月は〜16:45)/定休日:無/アクセス:江ノ島電鉄電鉄長谷駅から徒歩7分

3 光則寺

鎌倉を代表する花の寺

日蓮聖人が島流しにされた際、弟子の日朗聖人が人質として捕らえられ裏山に幽閉された寺で、その時の土牢が今も残る。花の寺として知られ、梅、ツバキ、ミツマタ、カイドウ、フジ、ハナショウブ、アジサイ、ハンゲショウと花が絶えることがない。

光則寺(こうそくじ)
住所:神奈川県鎌倉市長谷3-9-7/営業時間:8:00〜17:00/定休日:無/アクセス:江ノ島電鉄長谷駅から徒歩7分

4 長谷寺

裏山に咲くアジサイは鎌倉随一

天平8年(736)開山。本尊の十一面観音菩薩立像は高さ9.18mあり、日本最大級の木造観音。四季を通じて花が絶えることなく、「鎌倉の西方極楽浄土」と呼ばれ、経蔵裏の眺望散策路からは相模湾や三浦半島が眺望でき、梅雨時は40種類以上約2500株のアジサイが咲く。

長谷寺(はせでら)
住所:神奈川県鎌倉市長谷3-11-2/営業時間:8:00〜17:00(10〜2月は〜16:30)/定休日:無/アクセス:江ノ島電鉄長谷駅から徒歩5分

5 御霊神社

江ノ電が横切る参道はフォトスポット

後三年の役では、片目を弓で射られても臆せず、敵を討ったという武勇伝説が残る鎌倉権五郎景政を祭神とする。景政の命日にあたる9月18日に行われる「面掛行列」は、おかめ、ひょっとこなどの面をかぶって街を歩くユニークな伝統行事で知られる。

御霊神社(ごりょうじんじゃ)
住所:神奈川県鎌倉市坂ノ下3-14 /営業時間:境内自由/アクセス:江ノ島電鉄長谷駅から徒歩5分

6 力餅家

300余年の歴史をもつ老舗和菓子店

元禄年間(1688〜1704)創業。御霊神社門前にあり、木造看板と筆文字で屋号を書いた白いのれんが印象的。看板菓子の「権五郎力餅」は、つきたての餅をこし餡で包んだもの。10個入り670円。福面まん頭は面掛行列に使われる11種類の人形焼き。1個170円。

力餅家(ちからもちや)
住所:神奈川県鎌倉市坂ノ下18-18/営業時間:9:00〜18:00/定休日:水・第3火休/アクセス:江ノ島電鉄線長谷駅から徒歩6分

7 成就院

石段の参道から由比ヶ浜を一望

3代執権北条泰時が承久元年(1219)に創建。新田義貞の鎌倉攻めで焼失したが、元禄元年(1688)に再建された。108段の階段を上った山上にあり、由比ヶ浜を一望できる。アジサイの名所だったが、東日本大震災で被災した宮城県南三陸町に寄贈し、東北で花を咲かせている。

成就院(じょうじゅいん)
住所:神奈川県鎌倉市極楽寺1-1-5/営業時間:8:00〜17:00(11月〜3月1日は〜16:30)/定休日:無/アクセス:江ノ島電鉄極楽寺駅から徒歩3分

8 極楽寺

風情のある茅葺きの山門

鎌倉幕府2代執権北条義時の三男・重時が、正元元年(1259)に創建。全盛期には49の塔頭を備えた大寺だったが、度重なる火災や震災により大半を焼失する。医療・福祉に貢献をした寺で、本堂前に薬草をすり潰した石臼と石鉢が残される。

極楽寺(ごくらくじ)
住所:神奈川県鎌倉市極楽寺3-6-7/営業時間:9:00〜16:30/定休日:無/アクセス:江ノ島電鉄極楽寺駅から徒歩2分

9 稲村ヶ崎公園

海と富士山を赤く染める夕日の名所

写真/鎌倉市観光協会
写真/鎌倉市観光協会

鎌倉を代表するオーシャンビュースポット。新田義貞が鎌倉攻めの際、切通しからの攻略に失敗したが、この地で黄金の剣を海に投げ入れたところ潮が引き磯伝いに攻め入ることができたという。

稲村ヶ崎公園(いなむらがさきこうえん)
住所:神奈川県鎌倉市稲村ガ崎1/営業時間:入園自由/アクセス:江ノ島電鉄稲村ヶ崎駅から徒歩7分

10 満福寺

義経や弁慶の足跡を残す寺

天平年間(729〜749)に行基が創建した古刹。兄・源頼朝の怒りをかった源義経が、頼朝に許しを乞う手紙「腰越状」を書いた寺で、ほかにも弁慶の腰掛石、弁慶の手玉石といったゆかりの史跡が残る。併設の食事処『義経庵』では、しらす丼1100円などを味わえる。

満福寺(まんぷくじ)
住所:神奈川県鎌倉市腰越2-4-8/営業時間:境内自由/アクセス:江ノ島電鉄腰越駅から徒歩4分

11 龍口寺

大きな本堂と五重塔が圧巻!

鎌倉幕府を批判した『立正安国論』を提出した日蓮は、時の執権北条時宗の怒りをかい、この地で処刑されかかったが、霊験が起こり処刑を免れた。寺は日蓮の弟子・日法が、刑場跡に延元2年(1337)、一堂を建立し、自作の日蓮聖人像と首の座の敷皮石を安置したのが始まりという。

龍口寺(りゅうこうじ)
住所:神奈川県藤沢市片瀬3-13-37/営業時間:境内自由/アクセス:江ノ島電鉄 江ノ島駅から徒歩3分

12 扇屋

江ノ電もなかは湘南みやげの定番

創業は天保年間(1831〜1845)といわれる老舗和菓子店。店頭には江ノ電600系のフロント部分が、店内には運転ハンドルや行き先看板、車内の時刻表などが飾られる。ゴマ餡、梅餡、ゆず餡、求肥入りこし餡、求肥入りつぶ餡などが揃う名物の江ノ電もなかは10本入り1500円。

扇屋(おうぎや)
住所:神奈川県藤沢市片瀬海岸1-6-7/営業時間:9:00〜17:00/定休日:不定/アクセス:江ノ島電鉄江ノ島駅から徒歩3分

地魚料理 池田丸

当日の水揚げで献立が変わる地魚刺身定食が人気

腰越漁港前の船宿。鎌倉沖定置網にて直接、活け〆した活魚を味わうことができ、2階に地魚料理店がある。その日に獲れた地魚を中心にした地魚刺身定食1760円のほか、生、かき揚げ、釜揚げなど各種シラス料理、しらす定食1450円が人気。

地魚料理 池田丸(じざかなりょうり いけだまる)
住所:神奈川県鎌倉市腰越2-12-10/営業時間:11:30〜14:30・17:00〜21:00/定休日:不定/アクセス:江ノ島電鉄腰越駅から徒歩2分

しらすや

漁師の直営店だから鮮度抜群の生シラスが旨い

シラス漁師の網元「勘浜水産」直営の食堂。イチ押しは、生シラス、かき揚げ、ごまめなどが味わえるしらすづくし定食1980円。1月〜3月10日の禁漁期や不漁時は、生シラスが刺し身に変更になる。地魚の刺し身、塩焼き、煮物などの定食は1500円〜。

しらすや
住所:神奈川県鎌倉市腰越2-10-13/営業時間:11:00〜21:00LO/定休日:木/アクセス:江ノ島電鉄腰越駅から徒歩5分

取材・⽂・撮影=アド・グリーン

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