西荻窪に、断面が美しいフルーツサンドを名物にしているカフェがある。季節ごとに旬のフルーツを使って作られるそれは、大人も子供も安心して食べられる素材にこだわったオーナーの想いが詰まった一品だ。今回は、そんなフルーツを主役にしたメニューを多く提供する『ogicafe(オギカフェ)』を紹介する。

体に優しい商品を丁寧に手作り

西荻窪駅から歩いて3分ほどの場所に店を構える『ogicafe』。フルーツサンドなど、季節の果物を使用したスイーツが名物の店として知られるが、創業当初は今とは少し異なる顔を持っていた。2018年5月の開業直後は、昼は喫茶、夜はワインなどお酒を提供する店として営業。

フルーツサンド各種660円〜。
フルーツサンド各種660円〜。

看板メニューのフルーツサンドを提供するようになったのは、オープンから4カ月後のこと。『ogicafe』オーナーの寺田麻美さんがある仕事の縁で、大阪に拠点を持つ手作りジャムの店『Mercato Piccolo(メルカートピッコロ)』の経営者・中島一郎氏と出会ったのがきっかけだった。

「『Mercato Piccolo』さんは、使用する果物全てを国産にこだわり、農家さんが丹精込めて作った素材の味を活かして個性豊かなジャムなどを製造するお店です。中島さんの『美味しいから心が喜ぶ。安心できる食材で体が喜ぶ』という考えに共感して、フルーツサンドの作り方を教わりました」。

『ogicafe』で販売するフルーツサンドの果物も全て国産。パンは保育園でも食べられているという天然酵母食パンを毎朝取り寄せ、甜菜を使ったグラニュー糖で甘さをプラスした北海道産の生乳100%の生クリームと合わせて、1つずつ丁寧に手作りしている。

新型コロナウイルスが流行している2021年9月現在はアルコール類の提供を一時ストップし、フルーツを使ったスイーツメニューのほか、カレーやナポリタンなど、ランチメニューのテイクアウトも充実させた。それ以来、買い物帰りのお客さんや小さな子供を連れたお客さんも増えたと寺田さんは話す。

見て楽しく、体も喜ぶスイーツ

ちょっと大きなロールケーキ(ブドウ)800円、季節のフルーツソーダ(ブルーベリー)600円。
ちょっと大きなロールケーキ(ブドウ)800円、季節のフルーツソーダ(ブルーベリー)600円。

こだわりのフルーツを使用したメニューはフルーツサンドのほかに、ロールケーキやドリンクなどがある。ロールケーキは土日限定での提供となるが、季節ごとに使用する果物が変わるため、楽しみにしているお客さんも多いという。一般的なロールケーキよりも厚めにカットされており、食べ応えも十分。取材時には、長野県産のブドウが使用されていた。

メロンケーキ(1玉)6000円。※写真は1/2玉分。
メロンケーキ(1玉)6000円。※写真は1/2玉分。

また、メロンを丸ごと1玉使用したメロンケーキも、この店の名物だ。青森県産のメロンの果肉をくり抜いて、スポンジケーキと生クリーム、くり抜いたメロンの果肉で美しい層を作った贅沢な一品である。事前に予約が必要な商品だが、誕生日や記念日などの贈答用にも喜ばれることだろう。

パティシエの柴田さん。
パティシエの柴田さん。

この店でスイーツの製造を任されているパティシエの柴田さんは、スイーツ作りのこだわりについて、こう語る。「フルーツは鮮度が大切なので、温度管理には気を遣っています。甘さも種類によって、それぞれ違うので、同じロールケーキでもフルーツの甘さに合わせて、クリームの甘さを変えるなど、全体のバランスにこだわって作っています」。

イチゴミルク600円。
イチゴミルク600円。

ドリンクも、メロンのジューシーさを楽しめるメロンジュースや、果実感を残したイチゴのシロップにミルクを合わせたイチゴミルク、季節のフルーツを使った自家製シロップにソーダを合わせたフルーツソーダなど、果物をそのまま食べているかのような満足感があるメニューが豊富に並ぶ。

「フルーツサンドをトレイに並べてお客様にお見せすると、皆さん笑顔になってくださいます。笑顔こぼれるフルーツサンドですね」と寺田さんも笑う。旬の果物を使った目にも鮮やかなスイーツで、季節の移り変わりを感じるのも今どきの楽しみ方かもしれない。

『ogicafe』店舗詳細

ogicafe(オギカフェ)
住所:東京都杉並区西荻南3-18-3/営業時間:11:30〜18:00/定休日:不定休/アクセス:JR西荻窪駅から徒歩3分

取材・文・撮影=柿崎真英

柿崎真英
ライター
宮城県仙台市出身。2019年よりフリーランスライター・エディターとして活動中。月刊誌やニュースサイト編集者としてのバックグラウンドを活かして、Webメディアや雑誌などに寄稿を行う。