のんびり空気が街に満ちている大磯では、せかせかは似合いません。風や光、草木を愛でながら、ゆったり手料理とお茶や酒を楽しんではいかがしょうか。心豊かになる大磯グルメを堪能できる店をご紹介します。

アンティークと草花が彩る英国カフェ『THE LITTLE HOUSE OF COFFEE』

シェパーズパイはコーヒー付き1200円(価格変動あり)。
シェパーズパイはコーヒー付き1200円(価格変動あり)。

不揃いの家具や洗いざらしの布、瓶挿しの草花が素朴さを醸す。「日常をリセットできる場にしたくて」と店主の加藤さんは、伊東『ヴェッカー』の焙煎豆で淹れる香り深いコーヒーを軸に2018年に開店。ランチには、無農薬野菜やハチミツナッツ、パンなどと供される英国料理のシェパーズパイを。マッシュポテトの下に炒めた合いびき肉を隠し焼き、トマトの酸味&スパイスがふわりと香り立つ。

キャロットケーキ400円は米粉を用い、ふわしっとり。
キャロットケーキ400円は米粉を用い、ふわしっとり。
買い付け・修理は家具職人の手で。お気に入り席目当ての常連の姿も。椅子販売あり。
買い付け・修理は家具職人の手で。お気に入り席目当ての常連の姿も。椅子販売あり。
街道沿いに控えめに立つ。
街道沿いに控えめに立つ。

『THE LITTLE HOUSE OF COFFEE』店舗詳細

THE LITTLE HOUSE OF COFFEE
住所:神奈川県中郡大磯町高麗2-11-46/営業時間:11:30〜20:30ごろ(変動あり)/定休日:不定/アクセス:JR東海道線大磯駅から徒歩20分

地元産を粋な味に昇華させる路地裏酒場『CANCAN』

漬けガツオと夏野菜のサラダ650円、地サバとプラムのマリネ400円、まぜこぜワインの赤600円はろ過器不使用の山形県酒井ワイナリー製。
漬けガツオと夏野菜のサラダ650円、地サバとプラムのマリネ400円、まぜこぜワインの赤600円はろ過器不使用の山形県酒井ワイナリー製。

フレンチで腕を磨いた店主の五十嵐和弘さんが2019年に小さな酒場を開店。15時から開け、昼酒を嗜(たしな)む地元客が少なくない。アテには魚料理を。「地元の魚屋さんがいい地魚を揃えてくれるんです」と目尻を下げ、「青魚は果物と相性がいいんですよ」。柑橘類で締めたり、甘みや酸味を果実で補ったり。目から鱗(うろこ)の取り合わせは、粋でモダンな味わい。故郷の山形産や自然派ワインがふくよかな余韻を引き出す。

五十嵐さん。
五十嵐さん。

『CANCAN』店舗詳細

CANCAN(カンカン)
住所:神奈川県中郡大磯町大磯867-3/営業時間:15:00〜21:00LO(日は12:00〜16:00LO)/定休日:火/アクセス:JR東海道線大磯駅から徒歩1分

手作りのぬくもりが味わい深い料理と空間『Sara』

ランチの鶏肉のアクアパッツァ風プレートはドリンク付き1400円。コーヒーは客がハンドドリップする趣向。
ランチの鶏肉のアクアパッツァ風プレートはドリンク付き1400円。コーヒーは客がハンドドリップする趣向。

シロツメクサが揺れる庭席が牧歌的。電車も時折、走り行く。店主の藤田雪さんは、雑貨商品の倉庫代わりにと見つけた民家を自らDIYするうち、カフェも始めることに。「生来の食いしん坊で」と笑うが、創作魂を料理にも発揮。鶏肉をアクアパッツァ風に煮たり、ローリエと蒸した長ネギを生ハムで巻いたり。小田原産下中タマネギのポタージュは濃い甘みに驚く。香りを効かせたやさしい旨味揃いだ。

「お手頃でかわいい」を集めた雑貨。
「お手頃でかわいい」を集めた雑貨。
藤田さんと看板犬のルッコラ。
藤田さんと看板犬のルッコラ。

『Sara』店舗詳細

Sara
住所:神奈川県中郡大磯町大磯425/営業時間:11:00〜17:00/定休日:日〜水/アクセス:JR東海道線大磯駅から8分

正統な日本料理で、レアな地の魚も味わえる『和食 よつ葉』

昼コース3300円より、前菜のカマスの真子煮や胡麻豆富、お造り、しらすの茶碗蒸し、揚げ物。内容は日ごとに異なる。ご飯とあら汁、甘味付き。
昼コース3300円より、前菜のカマスの真子煮や胡麻豆富、お造り、しらすの茶碗蒸し、揚げ物。内容は日ごとに異なる。ご飯とあら汁、甘味付き。

イナダ、イサキ、カマスの炙り。繊細なお造りは、相模湾の鮮魚が中心だ。しらすの茶碗蒸しは、出汁をたっぷり含んでふるふる。揚げたてのマコガレイはさっくり軽く、身はふんわり。店主の大久保暢哉さんは日本料理で34年、老舗旅館やホテルで腕を磨いてきた。これだけの経験があっても、「出合ったことのない地の魚を扱う楽しみがあります」と目を輝かせる。平塚出身であること、妻の浩子さんもまた料理教室を催したり、酒米づくりをしていたことから、2020年6月、この地で開店に至った。夫妻の願いどおり、肩肘張らず和食を堪能でき、再訪を誓ってしまう。

暢哉さんと、朗らかなもてなしの浩子さん。
暢哉さんと、朗らかなもてなしの浩子さん。
樹齢100年のヒノキのカウンターが映える店内。
樹齢100年のヒノキのカウンターが映える店内。

『和食 よつ葉』店舗詳細

和食 よつ葉
住所:神奈川県大磯町大磯1867-1/営業時間:12:00〜14:00・17:00〜20:00LO(コースは要予約、2日前締め切り。夜も事前電話が安心)/定休日:不定/アクセス:JR東海道線大磯駅から徒歩9分

取材・文=佐藤さゆり(teamまめ)、林加奈子、沼由美子 撮影=井上洋平、丸毛透、井原淳一、小澤義人