「うなぎの消費量全国一」を自負する浦和。最盛期に比べて店舗数は減少しましたが、提供スタイルの拡大や若手の出現で実は間口が広がっています。なかでも、ぜひ足を運んでほしいうなぎ店を厳選したので、ご紹介します。

職人の矜持(きょうじ)が生んだ豊富なメニュー『うなぎや せきの』[浦和]

四万十うなぎのうな重(上)6050円。
四万十うなぎのうな重(上)6050円。

濃厚な旨味のインパクト、雑味のなさ、ふっくらした食感の穏やかさを併せ持ち、箸を持つ手が止まらない。板場の桶で泳いでいるのは四万十川で少しずつ餌を与え、1年半かけて育てられた希少な四万十うなぎ。関東で食べられる店は珍しく、職人歴50年の店主・関正彦さんがその日使う分だけさばく。ヒレやバラなど希少部位を用いた串は「残さず使い切り、おいしく提供したい」との心意気の表れ。

鰻ひと通り(4本)1880円。
鰻ひと通り(4本)1880円。
紀州備長炭を使用。
紀州備長炭を使用。
日本酒など酒類が豊富。鰻なべ1万2000円(冬限定、要予約。2名〜)も評判。
日本酒など酒類が豊富。鰻なべ1万2000円(冬限定、要予約。2名〜)も評判。

『うなぎや せきの』店舗詳細

うなぎや せきの
住所:埼玉県さいたま市浦和区仲町2-2-6/営業時間:17:00〜22:00LO(金・土・日・祝はランチあり、11:30〜13:30LO)/定休日:月(祝の場合は要確認)/アクセス:JR各線浦和駅から徒歩7分

うなぎを身近な存在にする若手の奮闘『うなぎ 瀧澤』[浦和]

うな重(竹)4500円。
うな重(竹)4500円。

串を持つ真剣な表情とは打って変わって、「うなぎを焼くのが楽しくて仕方がない」と笑顔が弾ける店主の瀧澤まゆみさん。「普段使いできる店」を目指し、2400円以下のメニューも用意する。うなぎ本来の風味が感じられるのは、地焼き後の下処理で余分な脂を適度に洗い落としているから。長めに蒸し、柔らかく仕上げた蒲焼きを米と共に頬張ると、舞い上がるたれの香りが軽く鼻先を撫でる。

女性の小さな手でも持ちやすくするため、やや扇形になるよう串を指す。
女性の小さな手でも持ちやすくするため、やや扇形になるよう串を指す。
居酒屋の店舗に間借りし、昼のみの営業。カウンターがあり、一人でも入りやすい。卓上に和歌山県産の粒山椒が。
居酒屋の店舗に間借りし、昼のみの営業。カウンターがあり、一人でも入りやすい。卓上に和歌山県産の粒山椒が。

『うなぎ 瀧澤』店舗詳細

うなぎ 瀧澤
住所:埼玉県さいたま市浦和区高砂2-14-17 日建第二高砂ビル1F/営業時間:11:00〜14:00LO(土・日・祝は〜14:30LO。うなぎがなくなり次第終了)/アクセス:JR各線浦和駅から徒歩5分

イタリアン出身店主の工夫が光る『うなぎ ときわ』[北浦和]

関東風うなぎ〜竹〜3850円。
関東風うなぎ〜竹〜3850円。

店主の相田友明さんは約25年間イタリア料理店を営んでいたが、病気で倒れ閉業。リハビリ後に縁あってうなぎ屋で働き、「前の店でも鮮魚を使っていた」ことからうなぎを扱う技術も会得でき、2018年に独立した。調味料ほか、ステンレス製蒸し器で骨まで柔らかくするなど、イタリアン畑での経験を存分に応用。たれには川越・弓削田(ゆげた)醤油の木桶仕込み醤油を煮込まずに使い、まろやかさを出す。

イタリアンではおなじみのオリーブオイル、白ワイン、バルサミコ酢を使った鰻肝伊風ソテー卵黄のせ950円。肝の歯応えと卵黄のとろみがマッチ。
イタリアンではおなじみのオリーブオイル、白ワイン、バルサミコ酢を使った鰻肝伊風ソテー卵黄のせ950円。肝の歯応えと卵黄のとろみがマッチ。
相田さん(中央)と若手スタッフ。
相田さん(中央)と若手スタッフ。

『うなぎ ときわ』店舗詳細

うなぎ ときわ
住所:埼玉県さいたま市浦和区北浦和3-9-3/営業時間:11:00〜14:00LO・17:00〜20:00LO(ドリンクは20:30LO)/定休日:火/アクセス:JR京浜東北線北浦和駅から徒歩3分

取材・文=信藤舞子 撮影=井上洋平