川崎にある『横浜家系らーめん 雷家』。家系ラーメンの名店『六角家』で修業した店主が、伝統の味をしっかりと守りつつもマイルドにアレンジされた家系ラーメンは、何度でも食べたくなる中毒性のある味わい。シャキシャキキャベツとチャーシューの旨味を楽しめるサイドメニューのキャベチャも外せない!

川崎で家系ラーメンを食べるならここ。あの名店の姉妹店

京急川崎駅と八丁綴駅のちょうど中間あたり。JR川崎駅からは徒歩8分ほど。
京急川崎駅と八丁綴駅のちょうど中間あたり。JR川崎駅からは徒歩8分ほど。

JR川崎駅東口のロータリーを抜け、京急線沿いを八丁畷駅方面へ。市電通りとぶつかる場所に『横浜家系らーめん 雷家』がある。遠くからでも目立つ赤い看板には、“六角家姉妹店”の文字。店の前に積み上げられた酒井製麺の箱を見て、家系ラーメン王道の1軒のようだとニコリ。さっそく店へ入ってみる。

カウンター席が10席。厨房で調理する様子を見ながら出来上がりを待つのも楽しい。
カウンター席が10席。厨房で調理する様子を見ながら出来上がりを待つのも楽しい。

迎えてくれたのは店主の宮澤秀樹さん。「横浜の『六角家』とは姉妹店なんですよ。開店は2003年です」と教えてくれた。家系ラーメン店の店名は、“地名”に“家”の文字の組み合わせが多いと聞いていたが、なぜこの場所で“雷”? と宮澤さんに聞くと、「店の前の通りが“市電通り”なので、 “電家”としようかと思ったんですが、かっこよくないんで“電”の文字に似た雷にしたんです」と笑う。

店主の宮澤さん。『六角家』で3年ほど修業して、ここ川崎で独立開業したそう。
店主の宮澤さん。『六角家』で3年ほど修業して、ここ川崎で独立開業したそう。

筆者は、初めて入った家系ラーメン店では、味の濃さ、油の量、麺のかたさはすべて “普通”で注文する。お店のスタンダードを味わうと、その店の味を理解できると思っているからだ。

チャーシュー+味付玉子+のりの王道トッピング

チャーシューメン+味付玉子+のり1200円を注文。王道トッピング勢揃いの一杯だ。味、油、麺のかたさは “普通”。そして、ちょっと気になるサイドメニュー、キャベチャ150円も注文してみた。

家系ラーメンではおなじみ、酒井製麺製のやや平打ちの中太ストレート麺。均一にゆで上がるように軽く揉みほぐす。
家系ラーメンではおなじみ、酒井製麺製のやや平打ちの中太ストレート麺。均一にゆで上がるように軽く揉みほぐす。
スープにゆで汁が入らないよう、平ザルでしっかりと湯を切る。
スープにゆで汁が入らないよう、平ザルでしっかりと湯を切る。

テボザル(筒の形のザル)とは違って、たっぷりの湯の中で麺が泳ぎながら、全体が均一にゆであがる。これも平ザルで湯切りするメリットで、おいしいラーメンを提供するためのこだわりだ。

豚型ロースを使った自家製チャーシュー。つけダレの味がしっかり染み込み、豚肉の旨味が凝縮している。
豚型ロースを使った自家製チャーシュー。つけダレの味がしっかり染み込み、豚肉の旨味が凝縮している。

しばし待つと、お待ちかねの一杯が着丼。そそりたつのり、たっぷりのほうれん草、中央にはきざみネギ。麺が見えないほどのチャーシューと味付玉子。そしてスープの表面を覆い尽くすように浮かぶ鶏油。待ち焦がれていた、これぞ家系ラーメン。食べるのを忘れてしばし、見惚れる。

家系ラーメンの王道を行く一杯。これから至福のひと時が始まる。
家系ラーメンの王道を行く一杯。これから至福のひと時が始まる。

それでは、さっそく、スープを一口いただく。しっかりとした豚骨の旨味と甘みを感じ、動物系の味わいと醤油味をバランスよく楽しめる。鶏油がたっぷりと入っているが、意外と油感は少ない。塩味も控えめでマイルド。つるつるといただける。

鶏油がたっぷりと入って、甘みを感じられるほどまろやかだ。
鶏油がたっぷりと入って、甘みを感じられるほどまろやかだ。

酒井製麺の中太ストレート麺は適度なもちもち食感で、スープとの絡み具合も良く、まさに家系ラーメンとの相性は抜群だと再認識。

麺と一緒にすする刻みネギの香りもいいアクセントになっている。
麺と一緒にすする刻みネギの香りもいいアクセントになっている。

タレにしっかりと漬け込んだ自家製チャーシューはスープの旨味と鶏油が染み込んで、さらにおいしさが引き立てられている。しんなり食感のほうれん草も、スープの豚骨味が合わさっておいしさが増す。

スープに使っていても、すぐにシナシナにならないのり。
スープに使っていても、すぐにシナシナにならないのり。

あっという間に、スープまで完飲!ごちそうさまでした。

ちょっと気になるキャベチャはビールのお供にぴったり

券売機で気になり、つい注文したキャベチャ150円。その正体はチャーシューをのせたキャベツにラーメンスープが入った醤油タレをかけた一皿。キャベツにチャーシューでキャベチャ。家系ラーメン店では人気のメニューだそう。これ、きっとビールと相性抜群だ。

サイドメニューで人気のキャベチャ。ラーメンスープの旨味とキャベツのシャキシャキ感の相性が◎。
サイドメニューで人気のキャベチャ。ラーメンスープの旨味とキャベツのシャキシャキ感の相性が◎。

家系ラーメンでも、お店によってさまざまな個性がある。そんな中で、『雷家』は奇をてらわず、家系ラーメンの基本を忘れずにおいしいラーメンを提供し続けている。こってり系もおいしいが、『雷家』のラーメンは比較的マイルドな味わいで、何度でも食べたくなる。

次回はスープ濃いめに挑戦してみようか、麺はかためでもいいかな、と早くも再訪が楽しみだ。禁断症状が出る前にまた来よう。

店頭に積み上げた酒井製麺の箱は家系ラーメンのシンボルだ。
店頭に積み上げた酒井製麺の箱は家系ラーメンのシンボルだ。

横浜家系らーめん 雷家(よこはまいえけいらーめん かみなりや)
住所:神奈川県川崎市川崎区小川町8-14/営業時間:11:00〜21:30/定休日:月/アクセス:JR川崎駅から徒歩8分

構成=アート・サプライ 取材・文・撮影=羽牟克郎

アート・サプライ
編集プロダクション
1971年創業の編プロ。「旅&食&散策」ジャンルに強く、情報誌では子供向けから鉄道やドライブでの大人旅まで。さらにグルメ系ではラーメンや唐揚げ専門情報誌をはじめ、日本全国うまいもの紹介なども手掛けている。