【ロンドン=板東和正】欧州連合(EU)は8日、米フェイスブックの「リブラ」などの暗号資産(仮想通貨)への対応方針案を公表した。規制や監督上の問題が十分に解決されるまでは、EU域内での事業開始を認めないことが柱になるという。一方、フランスのルメール経済・財務相は同日、ブリュッセルで記者会見し、欧州中央銀行(ECB)による公的なデジタル通貨の発行について、実現に向けた議論を来年、進展させたい考えを示した。

 方針案は、仮想通貨規制を議論する8日のEU財務相理事会の会合で協議された。12月の会合で承認する見通し。同案は、リブラなどが既存の金融や通貨の秩序に支障をきたしてはならないと指摘。規制方針を決めるのに十分な情報が公表されておらず、急いで提供するよう事業者に求めた。

 一方、8日の会合では、ECBによる公的デジタル通貨の発行計画についても協議された。ルメール氏は会合後の会見で、デジタル通貨の発行について「結論を出すには時間がかかる」とした上で「実現に向けた取り組みを妨げるものではない。来年に結果を得られることを目指して取り組む」と述べた。