国内の中古品を扱う市場が訪日客からの人気や物価高を背景に広がりをみせている。国内の中古品販売額は2022年に6兆2千億円と12年間で倍増。訪日客でにぎわう大阪・心斎橋に11日、業界大手のコメ兵が高級ブランド品を主に扱う旗艦店をオープンするほか、異業種からの参入も相次いでおり、需要を取り込もうと積極的な展開が目立っている。
コメ兵の旗艦店は、売り場面積が1〜3階の約750平方メートル。訪日客を意識し日本を印象づける桜色で内外装を統一した。高級バッグや時計、アパレルなど5千点以上を用意し、最も多い価格帯は20万〜30万円で、最高額は仏高級ブランド「カルティエ」の時計で5千万円。年間売り上げ目標30億円のうち、7割を免税利用と見込む。
石原卓児社長は訪日客からの人気の背景として、「品質が良く、偽物が少ない日本の中古品への信用がある」と指摘。査定評価に専門スタッフやAI(人工知能)を用いる自社の強みを挙げ、「チェックド・イン・ジャパン(日本で鑑定)が外国人に評価されている」と強調した。
内閣府の調査によると、国内の中古品販売額は22年に6兆2千億円と12年間で倍増。訪日客の需要に加え、物価高による国内消費者の節約志向も反映している。安く買うだけでなく、不要品を売って生活費の足しにするニーズが高まっているほか、中古品をファッションや地球環境に配慮した「エシカル消費」として前向きにとらえる若者が増え、フリーマーケットアプリの普及も市場を後押しする。
こうした需要を狙って新規参入や事業強化を図る企業が増加。サカイ引越センターは、本業の引っ越しサービスで利用客の家庭から出た不要な家具や家電を引き取ったことをきっかけに、06年に堺市で中古品店を出し事業参入。24年度時点で約70店舗を展開する。
楽天グループも14年からフリマアプリで参入。当初は個人間取引のみだったのを、中古品を扱う法人も出店できるようにした。個人が出品するブランド品などを対象に、購入者が無料で鑑定を受けられるサービスをコメ兵と提携して始めるなど、業容を広げている。(田村慶子)


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