葵祭のハイライトとなる王朝行列「路頭の儀」が15日、京都市で催された。NHK大河ドラマ「光る君へ」の影響で源氏物語や平安時代への関心が高まる中、沿道には多くの見物客が詰めかけ、動く平安絵巻に魅了された。

「私、そんなに年寄りではないですよ」。この日、最年長の参列者となった岩崎眞さん(78)=京都市左京区=は、笑いながらそう話した。義父が亡くなった45年ほど前から、皇室と深いつながりを持つ「八瀬童子会」の会員として活動を続ける。会員は代々家長が継ぐ。婿養子なので最初は祭りや行事などで慣れないことばかりだったと振り返る。

葵祭への奉仕は40年以上前から。現在は主に行列を導く「列方」を務め、列全体を整えたり参列者の体調に気を配ったりと重要な役目を担っている。「今日は雨も降らず暑すぎず、ちょうどいい」。

もとは商業写真のカメラマン。数年前、行列が京都御苑を出る際、見物していた知り合いのカメラマンから姿を見られ「写真も撮らずに何しているんだ」と声をかけられた。「今年も無事に行列を見届けたい」と笑顔を見せた。(田中幸美)